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お久しぶりです!今回は小説で書いていきます!
※太中です。
地雷な方はコンビニへレッツゴーです。
ではどーぞ!
中也side
大丈夫だと思っていた。自分の体は元より強い方で体調管理もしっかりできている筈だった。
「…まずいな」
その日は偶々何時もよりも頭痛が酷かった。まぁ、何時もは薬を飲んで対処出来ていた。だから普通に出勤し、仕事を難無くこなしていた。兎に角、体調が優れない事、薬も効かない事。しっかり隠して首領にもバレてはいなかった。
「やぁ中也」
なんでよりによってこんな時にコイツに会っちまうんだよ…
太宰side
森さんに楽に死ねる毒を貰いに首領の部屋の近くまで来ていた。その日は仕事も殆ど残っていなかったため直ぐにセーフハウスに帰宅しようと考えていた。すると、廊下の奥から蛞蝓の部下と話している声が聞こえてきた。
「?」
…おかしい。中也の足音がおかしい。なんでこんな足取りになっているかは姿が見えない為分からない。ただ、中也の身体に異変がある事は確実だ。
「なぁにやってんだか…((ボソッ…」
「やぁ中也」
その時、中也の顔は普通に見えた。常人は気づかないだろう。その為部下にはバレていない。まあ森さんにはバレているだろう。
「…げ」
「一寸、出会い頭に「げ」とは酷いでは無いか」
「ところで、そんな身体でこれから何処へ行くって言うの?」
中也side
1番見つかりたくない相手に見つかっちまった。森さんは兎も角、此奴には一目でバレるだろう。ましてや何処へ行くのか聞かれてしまった。どう答えるのが正解か…
取り敢えず部下にバレて心配されたくない。何処か行ってもらうか。
「…すまん。一寸この糞太宰に話が出来たから先に行っていてくれ。」
そう言うと部下は「失礼します。」と言って歩いていった。
「んで?何の用だよ糞太宰。」
「だからその身体で何してんの?」
手前には関係ねぇだろ。そう言おうとしたところで意識が飛んだ。
太宰side
「だからその身体で何してんの?」
そう言って中也が何か言い返そうとしていた。その時、中也が倒れた。
「…はぁ、この社畜が」
そう呟いて森さんに許可を取り自分のセーフハウスへ連れていった。中也のセーフハウスは鍵がかかっているだろうと思ったからだ。…本当はピッキングすれば開くのだけれど。
そんなこんなでセーフハウスに着いた。取り敢えず汗をかいている為着替えさせようと思ったが、流石にこの家には中也の服は無い。だから太宰の持っているスウェットを着せた。…下は履かせなくていいか。
そうして寝台に寝かせた。すると、彼は目を覚ました。
中也side
なんだ此処。さっき迄俺はポートマフィアに居た筈だ。それなのに俺の視界は知らない天井で埋まっている。ただ、何故か安心する。
「あ、中也起きた?」
「っい゛」
ガンッと頭を殴られたような痛みが響いた。頭痛のような内部の痛みは異能で防ぎようがない。
辛い。太宰、たすけて
「…だ、ざ」
「こんな弱ってる中也久々に見るから写真撮っとこ」
「てめ、ざけんな」
「ごめんごめん笑まぁ辛そうだし、新しいタオルと水持ってくるから待ってい給え」
太宰が離れていく。寂しい。気づいた時にはもう身体が動いていた。
「…中也?」
太宰の裾をギュっと握っていた。
「行く、な…寂し、んだ」
太宰side
えぇー。こんな弱ってる中也ほんとに久々だけどこんなやられちゃってる所を見るのは初めてだなぁ。それにしても彼シャツで、火照ってる顔で、涙目で見られると興奮してしまうからやめて欲しいのだけど。
裾を握られている此の状況は非常にまずい。頑張るんだ。僕の理性。
「…そうだね。でも水、飲みたいでしょ?」
「…」
中也少し俯いて頷いた。喉が渇いている事も忘れていたようだ。
「だから…ね?」
「…いなくならない?」
「勿論だとも。僕が君を置いて何処かへ行くとでも思うのかい?」
「…おもわない」
そう言って中也は手を離した。
「いい子で待っててくれ給え」
中也side
太宰が行ってしまった。何時もは相棒でそれはもう殺したくなるくらい嫌いな相手だが相棒というのは伊達じゃない。一緒に居るうちにいつの間にか1番安心できる相手になっていたのかもしれない。
「だざ、い」
心細い。1人というのはここまで寂しく悲しいものだったのか。否、体調を崩しているからそう感じているだけだ。決して太宰だから。という訳では無い。…筈だ。
ガチャ
ドアが開いた。太宰が戻ってきた。
「だざい」
「はぁい君の大好きな太宰さんは此処ですよー」
別に大好きじゃない。何時もならここで殴っているか、手前みたいな青鯖誰が好きになるかよなどと言い返しているだろう。然し、今はそんな余裕も体力もない。大人しく看病されてやろう。
ただ気掛かりなのは俺が太宰の服を着て、下を履いていないことだ。そして下がしっかり隠れている。…苛つく。
「なんで太宰の服なんだよ…」
「えー君裸が良かったの?」
「なわけあるか」
「きもちわりぃって、言ってんだ、」
「酷いねぇ」
…本当は太宰の匂いがずっとしてて落ち着かないっていうのは絶対に内緒だ。
そうこうしていると、太宰が服を脱がしてきた。
「なんで脱がすんだ?」
「脱がさないと身体拭けないでしょう?」
それもそうか。…ってなるかよ
「じぶんでできる!」
「はいはい。病人は黙っててね」
太宰side
取り敢えずまた汗が酷かったので身体を拭くことにした。中也の服を脱がすと、身体全体が火照っていてつい、虐めたくなる。
少し温かいタオルで身体を拭いていく。その途中途中でわざと首筋や耳をなぞるようにしたり乳首に少し掠ったりした。それらをする度に中也はピクっと反応する。それが可愛くて堪らない。
「中也、あんまり動かないでくれ給え」
「だって、拭き方が…っ」
「拭き方が?」
うー。とかあー。とか唸っている中也。気づいてはいるのだろう。わざとだという事を。
「ほらほら〜言ってみなよ」
「…へんたい」
変態?それ、煽ってる?今は風邪ひいてて襲われないとでも思ってる?流石に病人は遠慮なくヤる訳では無いけど。
ただ、この中也は恐らく無意識だ。煽ってるわけでも誘っている訳でもない。だからこそタチが悪い。
「…中也本当に治ったら覚悟してよ?」
「何言って…ふぁあ」
眠そうだ。中也が倒れたのは昼過ぎだから昼食はとっている筈だ。ということはあとやるべき事は寝かせる事のみ。
「中也、そろそろ寝たらどう?」
「そんなんじゃあ何時迄経っても治らないよ?」
コクっと頷いた。はぁぁ何時もこんな素直だったら可愛いのに。まぁ何時もこうじゃないから余計に可愛いのだけれど。
中也side
寝ろ。と言われた。正直、寝るのが怖い。此の儘寝て、起きた時、そこに太宰が居なかったら?
そうなるのが怖いんだ。
「何処、にも行く…なよ」
「行く訳ないでしょ」
太宰が微笑んでいる。
ただ、
眠くて。それ以上は、何も出来なかった。
太宰side
中也が寝た。どうしたものか。やることが無くなってしまった。かといって、仕事に戻ったりしたら中也が起きた時、傍にいてやれない。それは本当に避けたい。そんな事を考えていると自分まで眠くなってきてしまった。中也には申し訳ないが自分も寝台を使う事にする。そうして寝台に乗り上げ、横になると、中也の綺麗に整った、けれども、まだ幼さを感じる顔がそこにあった。
「…いつもお疲れ様」
「偶には休んでよねこの馬鹿」
そう言って頭を撫でると、中也は少し微笑んで擦り寄ってきた。
後日、一緒の寝台で目を覚ました2人は朝から寝台の上でやんややんやと暴れたそうです。
ほのぼのしてるのが…書きたかった…。
まぁ、今回はかなりほのぼのなのでは?って感じです!ここまで読んでくれてありがとうございました!