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大切な人

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大切な人

1 - 第1話

♥

51

2024年08月14日

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捏造しかない

🍌メイン(社メンバー全員出ます)


遂に念願の個人チャンネル登録者100万人を達成した。

本当に嬉しくて、メンバーもリスナーさんも祝ってくれて。

幸せだなぁ。

モニターを見つめて、少し涙が出る。

これが全て夢なんじゃないか。そう思う。

でも、夢なんかじゃない。幸せな現実だ。

YouTuberになるなんて、思ってもいなかった。

そもそもドズルさんに誘われなかったら、今ごろ普通の会社員だろう。

幸せな気持ちで、眠くなる。時刻は夜1時を回っていた。

ベットに寝転んで、天井を見つめる。

あっという間に眠りについた。

ここは…ドズル社のオフィス?

ドアがあって、廊下にいる。

近づいてドアノブに手を伸ばした時。


「なんか最近おんりー調子乗ってね?」

胸がギュッと締め付けられる。

手が震えて力が入らない。


「ぁ〜、なんかわかるかも。そのうちグループ抜けて1人で活動するかも」

「僕は別に止めないけどさ、やっぱいやだよね」


嘘でしょ…?ちょっと調子に乗ってたかもしれない…自覚すると怖くなる。

でも、いつもメンバーは普通に接してくれてたのに…


「そろそろ演技するの辛いよね。」


頭がぐるぐるする。

胃が痛い。気持ち悪い…

はっ、と目が覚める。

時計を見ると、深夜3時、夢だったのか…

汗をかいて湿ったシャツ。

気持ちが悪いのは夢と同じ。

立ち上がった時、思わず吐き気に襲われる。

慌ててお手洗いに駆け込んだ。

🍌「はぁっ…はぁっ…げほげほっ…」

顔を洗って、うがいをする。

口の中の胃酸が喉につっかえて咽せた。

🍌「…きっと、みんなそんな事思ってないよ、うん…」

自分に言い聞かせるように呟く。

朝。結局あれから一睡もできなかった。

今日はみんなで焼肉なのに…

また吐いたらどうしよう。

夢を思い出すと、怖くて仕方がない。

SNSを立ち上げると、沢山のいいねや、祝福のコメント、タイムラインにはファンアートが沢山上がっていた。


🍌「きっと…みんな俺の事大切に思ってくれているんだから…」


そっとスマホの電源を切り、またソファーに寝転ぶ。

疲れていたからか、あっという間に眠りについた。

夕方、目が覚める。そうだ、食事。行かないと。

準備をして、家を出た。

蒸し暑い空気が身体に障る。

ヒグラシの鳴き声が響き渡り、車が行き交う街。

駅に向かって歩いて行く。

夢を思い出して、また吐き気を催す。

店に着いた。

みんな先に来ている、と連絡が来ていた。

中に入ると、みんなの姿。


🍌「こんばんは…」

🦍「おんりー、顔色悪いけど…大丈夫?」

🍆「ちゃんと寝られてる?」


心配されているのに。あの夢がより鮮明に蘇る。

また吐き気がする。頭が痛い。

立っていることが難しくなり、ふらつく。

身体の力が抜ける。

みんなの声がうっすら聞こえてくる気がするなぁ…

自分は、眩暈と共に倒れた。

目が覚めると、見慣れた自分の部屋 。

なんだか嫌な夢を見た気がする。


🦍「おんりー大丈夫⁉︎4時間くらい寝てたよ⁉︎」

🍌「俺、そんなに寝てました…?」

☃️「うん、ずっと寝とったで」


みんな、自分の時間を割いて俺に付き添ってくれていたのか…

夢を思い出して、また申し訳なくなる。


🍌「…すみません、迷惑ですよね…」

自分が頭を下げた時。


🦍「…そんなわけないじゃん」

🍌「え?」

思わず顔をあげる。


🍆「おんりーチャン、寝てる時うなされてたよ」

🐷「なんか苦しそうで驚いたわ」


🍌「俺っ…登録者100万人行って、

少し調子に乗ってたかなって…みんな俺の事嫌いかな…うざいかなって心配で…」


☃️「調子乗ってなんてないって‼︎おんりーは謙虚すぎるくらいだよ笑」

🐷「そーそー、実際おんりーは凄いんだからもっと自信持てよ〜‼︎」


🍆「俺からしても、おんりーは凄く成長していてとても嬉しいよ。」

🐷「親みたいな事言いますね」

🍆「まぁね‼︎」

🐷「やっぱ年も親子くらい離れてますしね〜」

🍆「失礼だな‼︎」

みんながその言葉に笑う。


🦍「おんりーは僕達の大切な仲間だよ。数字とか関係なく。」

優しい笑顔で、そう言ってくれた。

雑談配信をしていた時。

一件のコメントが目に入る。

[おんりーチャンにとって身近で大切な人は?]

そのコメントを読み上げる。

深呼吸してから、質問に答える。

🍌「俺にとって身近で大切な人はね…」

ドズル社のみんな。



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