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コメントありがとうございます!!

しばらく描いてなくてごめんなさい!!書きます!!


鏑木etの本当の名前が、ついに明かされた。

それが意味するものは、yanにはまだ完全には理解できなかった。

だが、ひとつだけ確かなことがあった。

etの本当の過去、それを取り戻すために、yanは何としてでも彼女を守るということ。

「約束する。俺が、お前の名前を戻してやる。絶対に。」

その言葉が、今も心に強く残っていた。

yanは、図書室の資料や美術室で見たあの肖像画のことを頭から離せなかった。

そして、それと同時に、ひとつの疑問がyanの胸に湧き上がっていた。

「鏑木家の儀式」とは、一体何だったのか?

etの過去に絡んだその儀式は、単なる儀式ではない。

それは、誰かが計画的に仕組んだものなのか?それとも、何かの力によって無理やり行われたのか?

そして、それを実行した人物は、いったい誰だったのか?


その日、yanはetを連れて、再び旧校舎の地下室に足を運ぶ決意を固めた。

「et、あの地下室、何かがあるかもしれない。お前の過去に関わるものが。」

etはしばらく黙っていたが、やがてゆっくりと答えた。

「……うん、私もそう思う。あそこに行けば、何かが分かる気がする。」

二人は、静かに地下室へと向かう。

地下室に到着した瞬間、何かが違うと感じた。

いつもと変わらないはずの空気が、まるで何かに圧迫されているような、そんな感覚に包まれていた。

「何か、ここは……」

yanが口にするのと同時に、えとは眉をひそめて言った。

「感じる……何かが、この場所を守っている。」

「守ってる?」

「うん。誰かが意図的に、この地下室を封じ込めているみたい。」

yanはその言葉に従い、じっと地下室を見渡す。

そして、目の前に古びた扉を見つけた。

その扉は、ほかの部屋の扉と比べて、ひときわ古びていた。

その上にある小さな窓からは、薄暗い光が差し込んでいる。

「ここか……?」

「多分、ここだと思う。」etは一歩踏み出し、その扉に近づいた。

扉を開けると、そこには、長い間誰も手を触れていないような、古びた部屋が広がっていた。

部屋の中央には、大きな木製の机と椅子があり、その周りには無数の書類や本が散らばっていた。

「ここ、なんだか不気味だな……」yanが不安げに言うと、etは静かにうなずいた。

「そう、ここに私の過去が詰まっている気がする。」

部屋を探索しているうちに、えとは小さな箱を見つけた。

その箱には、確かに何か重要なものが入っているような予感がした。

「これ、何だろう……?」

etは箱を慎重に開けると、中にはいくつかの古い手紙と一枚の写真が入っていた。

「これ、なんだろう……」

その写真には、若い鏑木etと、もうひとりの人物が写っていた。

その人物は、見たことのある顔だった。

yanはすぐに思い出した——

それは、あの美術教師、鏑木俊也の顔だった。

「これって……まさか、教師と一緒に……?」

etは写真をじっと見つめて、静かに言った。

「私が、あの儀式を受ける前の、唯一の“普通の”日常……」

「普通の?じゃあ、何があったんだ?」

「私、あの儀式を受けるために、俊也さんに呼ばれたの。私が絵を描く才能を持っていたことを、彼が気に入って、私に“選ばれた”んだって。」

「でも、それは普通じゃない。」

「うん……最初はただ、普通に絵を描いているだけだった。けれど、私が描いたものが、次第に『人々の記憶を消す力』を持っているってことが分かってきた。」

その言葉に、yanは強く引き寄せられるように思った。

「……人々の記憶を消す力?」

「うん。絵を通して、誰かの記憶を“封印”することができる力。それが、私に与えられた“力”だった。」

「そして、その力を使うための儀式が……」

「そう。その儀式が、私を消すために使われた。私はその力を与えられ、次第にその力を持つ“怪異”として生きることになった。」

その言葉が、yanの心に強く響いた。

ただの怪異ではない。えとは、人々の記憶を消す力を持つ特別な存在だった。そして、その力が、次第に制御できなくなり、儀式を受けて“消された”のだ。

yanは決心した。

「お前の過去、絶対に取り戻す。もう一度、記憶を戻してやる。」

etが静かに微笑んだ。

「ありがとう、yan。あなたがいてくれて、本当に良かった。」

二人は、過去の扉を開けるため、さらに一歩踏み出す——。


(続く)

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記憶が戻ったら、どうなるんだろ🤔 そんなことも考えながらこの小説を楽しみに待っています!

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