妹の恋愛ゲームに憑依転生してから5年が経った…
俺はメイデン・ジン・ノックスという
ただの脇役キャラだったなのに…
「メイデン!」
〜皇太子〜
ー男主人公ー
カエル・ルードヴィヒ
「育てた花がキレイに咲いたので」
「持ってきました」
〜騎士団長〜
ーサブキャラ1ー
セトリック・ヒューズ
「魔法石を集めていると伺ったので」
「用意しました」
「バカばかりだな」
「全員消えろ」
「メイデンは俺のものだ」
〜公爵〜
ーサブキャラ2ー
カルセン・ドウィン・ロウ
「「頼むから全員消えてくれ…」」
肝心のヒロインはというと…
「ロージーさま〜」
「こちらも食べてみてください!」
「お口に合いますか?」
〜 伯爵家の令嬢〜
ー女主人公ー
ユリエル・フローラ
〜侯爵家の令嬢〜
ー悪女ー
ロージー・グレース
悪女とイチャついている
どうして
状況が
こんなにもこじれて
しまったのか
「ジナ!!」
「いつまで部屋にこもってるんだ!」
バン
「もう何日も!」
「俺に皿洗いと洗濯までさせといて!」
「いい加減にしろよ!?」
「人の話聞いてんのか!?」
トンッ
「ん?」
「なんだこれ?」
「萌え…ライ?」
「変わったタイトルだな」
{ひぎゃぁぁぁぁぁ!!}
ビクッ
{ついにキター!}
{皇太子イベント!!}
[ユリエル、
今日は私と一緒に
過ごしませんか?]
{美しすぎるぅぅぅ!!
まじ愛してるぅぅ!!
尊いぃぃぃぃぃぃ!!
キャァァァァァァァァ!!}
{いゃぁぁぁぁ!!
無理無理無理無理!!
やばいやばいやばい!!
生きててよかったぁぁ!!
うれしすぎて死にそう!!}
「ついに俺の妹が狂ってしまった」
ギロッ
「なっ…なんだよ?」
{いやなんか}
{よく見るとこれに出てくるキャラクターに}
{少し似てる気がして}
{もちろん性格の悪さとクズな思考もね〜}
ズカーン
「お前ってやつは…!」
「ゴチャゴチャ言ってないで早く」
「早く皿洗いしてこい!!」
{ギャァァ!}
{分かった!}
{分かったから手ぇ離してよ!!}
{ついでに溜まった洗濯物も}
{やっちゃおっかな!}
{フフッ…よし!}
{カエル様をお迎えする準備もしないとだし}
{では私は失礼するよ}
{カエル様〜待っててくださいねぇ〜!}
{ウフフフッ💗}
「はぁ…イライラする」
「マジであいつはどうすればいいんだ?」
ピコン
「ん?」
「あれ…電源も落とさずに行ったのか?」
「まったく…セーブもしないで」
このゲームには
自動セーブシステムが
搭載されていませんので
ご注意ください。
ゲームが初期化される
恐れがあるため
必ずセーブを行ってください。
「つくづく困ったヤツだ…」
「これでデータが飛んだりしたら」
「関係ない俺にあたり散らかすんだろうな…」
「お前はいい兄を持って幸せだよな〜」
「こんなに優しい兄なんてなかなかいないぞ?」
[ユリエル]
(カエルさま)
HAPPYENDING
「なんだよこれ…」
「「思ったよりおもしろいんだが?」」
「気づいたらいつの間にかエンディングまで」
「終わらせてしまった…」
ピロン
最後までプレイしていただき
ありがとうございました。
最初からスタートするには
メイン画面に戻り
Aボタンを長押ししてください。
「そうだ!」
「最初からやり直してさっきのところまで」
「進めればいいじゃん!」
「やっぱ俺って天才かもな〜?」
「あいつが戻ってくる前に」
「さっさと進めちゃおう」
{へぇ〜?}
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
「ジ…ジナ!」
「違うんだ!これはそのぉ…」
「まずは話し合いを…?」
{お黙り}
{あんたは触れてはいけないものに}
{手を出したのよ}
{覚悟は出来てるんでしょうねぇ?}
{ジンス}
{天誅ぅぅぅ!!}
ドゴォォッ
「この時からだったかな?」
「俺の人生が」
「狂い始めたのは」
Aボタン カチッ
与えられた運命に従うのか
その運命に逆らうのか
定められた運命に
思いを巡らせ
あなたもその運命の
小さな一部分である
ことを忘れないでください。
『始まりは』
「ぁ…」
「うぅ……ぁっ」
「うぅっ頭が…」
「なんだ…?俺 気絶してたのか?」
「ったく…マジであいつヤバいやつだな」
「ちょっとゲームしただけでいきなり蹴るか!?」
「覚えとけよ…」
「絶対にただじゃおかな…」
「…い」
「え?」
「…えぇぇ!?」
「一体どうなってるんだ〜!?」
To Be Continued…