TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

特別イベント   。

一覧ページ

「特別イベント   。」のメインビジュアル

特別イベント 。

1 - 第1話 『 クリスマスプレゼント 。』

♥

402

2023年12月25日

シェアするシェアする
報告する



̗̀ 🎄 ᴍᴇʀʀʏ ᴄʜʀɪsᴛᴍᴀs 🎄 ̖́-




13歳の冬 。


「メリークリスマスっす!!」

鋭く冷たい空気が素肌に刺して 、痛む季節 。

ラッピングされたプレゼントを彼に差し出すように見せると 、

彼はいつも通りの笑顔でこちらを見つめ 、

「ん 。メリクリ 。ほらよ 。」

そういい彼は小さな箱を俺のおでこに当て 、

にこりと笑い渡した。

2人揃って 、お揃いの色違いのコートで真っ暗な螺旋階段を降りていった 。

一番下までいき 、たまり場まで3分 。

2人でプレゼントを開けた 。

「え、」目の前に飛び込んできたのは 、

小さな紙切れと 、シンプルで銀色に光るピアス 、

腕時計が入れられていた 。

「こんなに、?いいんですか、、?

俺そんなにいいもの入ってないですよ !?!?」

どうしようもなく申し訳なくなり 、開けるのを止めようとしたが 、彼は俺の言葉を無視してプレゼントを開けた 。

「うぉ 、すげ 、」

俺が入れたのは 、金色の 、シンプルなブレスレット、鍵につける様のキーホルダーのみ 、

そんなものしか入れられなかった 。

「…すみません 、また 、出直しますんで 、、」

「いや 、めっちゃ嬉しい 、まじでありがとな 」

冷たいはずの手が暖かく感じた 。

「あははっ w 冷てぇっすよ ww」

「寒ぃんだよw」

「俺も寒いんすよ!?ww」

























今じゃこんなに   、冷たいだなんて  。













場地さん  、 冷てぇよ   、


墓に手を当てれば 、氷のように冷たかった 、

あの暖かい手は 、もうどこにもない 。

大好きな 、あの声も 、憧れた背中も 、

今年からはもう 、見られない 。

見ることが出来ない 、

あの鋭い瞳も 、怒られることも 、笑った顔も 、

もう 、今年からは  。



「 痛いもんですね 、これがずっと続くんですかね 、」


血のハロウィンの時のあの彼から温もりが消えていく 、血が抜けていくのをこの手で 、

目の前で 。


真っ白な地面に 、大粒の涙が消えて 、雪を溶かした 。


いつまで続くんでしょうね 、


俺は重い足を持ち上げ 、家に帰った14歳の冬 。















「何年経ったって 、同じことですね 、」

「サンタさんなんていなかったのかもしれない 。

俺はずっと 、プレゼントが来なかった 。

そりゃ 、人殴ったり 、悪いことはしてきたけれど 、1年頑張ったのに 、ご褒美がないのは残酷ですよ 。」


ただの独り言だ 。


一虎くんに車で待つようにいって 、

今日もまたひんやりと冷たい墓に手を触れるも 、

あの頃の彼の温もりには触れれなかった 。


「メリクリ、千冬 。」

俺を気にかけたのか 、すぐそこの自販機で買ってきたであろう缶珈琲を俺の頬に当てた 。

「一虎くん 、」缶珈琲を受け取り 、2人で墓の目の前に座り 、缶を開けた 。

「……罰当たりっすね 、」

「かもな 。」彼は冷静な口調で俺に言った 。




しばらくして 、車にも戻り目的地へ 向かうことにした 。



「じゃぁ 、ここで大丈夫なので 、」

「ん 。早めに帰ってこいよ 。」

ゆっくり頷き 、相棒の家にインターホンを押し上がり込んだ 。


「千冬 、アクセサリーの意味って知ってる ??

ひなのプレゼント渡す時にさ 、」

「あー 。悪い 。なんも知らねぇ 。あ 、ひとつ知ってるわ」

「まじで ?」

「あなたの事を心から想っています 。がネックレスだった気がする 。」

「あー 、俺も勉強したんだけどさ 、どれがいいかなって 。」

「ピアスとか 、ひな最近開けたらしいし 、

確か意味は 、、


いつどこでも自分の存在を感じて欲しい。

だったっけな 。」

「えっ 、」

「あとさ 、腕時計とか 、、

一緒にときを刻みたい 、あなたと同じ時間を過ごしたい

とかだったから 、それでも…って、なんで泣いてんの、?大丈夫 ?」








そうだったんですね  、場地さん  、

ちゃんと言ってよ  、わかんねぇっすよ 、

俺も 、人のこと言えないけど  、

あんたそんな柄の人じゃなかったじゃんかッ 、






「    最高のプレゼントだな   、」


「泣くほど !?!?」











サンタさん  。今年はどうか 、場地さんに、夢でもいいから 、



会えますように   。                               」













🦖 /



(2023/12/25 21:21:36)




間に合った 。







,

loading

この作品はいかがでしたか?

402

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚