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――渋谷、夜の高架下
雨上がりのアスファルトに靴音が響く。
そこに現れたのは、ダークな雰囲気をまとった梵天の幹部数名。
その中に、一際視線を集める人物――梵天の幹部・春千夜。
そして、その前に立つのは――
フードをかぶった悪鬼麗奈と、黒花柄の衣装を纏った霧吹結羽、
その隣には軽く手を振るようにして笑う霧吹凪斗の姿。
春千夜「…誰だ、お前ら。ここの通りは“梵天”のもんだ。知らなかったじゃ済まないぜ。」
麗奈(フードを外し、鋭く睨む)
「へえ、威勢はいいのね。私たち、“通りすがりの亡霊”ってとこかしら。」
凪斗「兄貴~、亡霊って、麗奈が言うとマジに聞こえるな。」
結羽「…場違いであれば、すぐに立ち去ります。ただ、“通りすがり”を脅すのは、少々失礼かと。」
春千夜「…その口の利き方、気に入らねぇな。何者だ。名前ぐらい聞いといてやる。」
麗奈(微笑しながら一歩前へ)
「“悪鬼麗奈”。――で、あんたが“春千夜”ね?」
春千夜(目を細めて)「…なるほど。悪鬼って…あの“颯馬”の血か。面白くなってきた。」
結羽(静かに身構えながら)「麗奈、引きましょう。ここでの交戦は――」
麗奈(すっと右手にナイフを忍ばせながら)
「…逃げる気はないわ。ただ、覚えておいて。“悪鬼”はもう、黙ってはいない。」
凪斗(いたずらっぽくウィンク)「また会おうな、梵天さん。」
初対面の緊張と静かな火花。
“敵か、あるいは何かのきっかけか”――それは、まだ誰にもわからなかった。
コメント
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めっちゃオシャレ! すげ〜!!もううち越してるっしょ!ガチ凄!