「」〇〇『』こうさく
君との日々は
僕の中で忘れられないものとなった。
あぁ、戻りたいな。
あの日に。
…
「お腹すいたァ!」
『俺もお腹すいたぁ』
「何か食べよー?」
『そーだねぇ』
あるデートの日、手を繋ぎながらトコトコと
ただ、目の前の道を進んでいた。
たまたま立ち止まった中華屋さんに足を運ぶ。
「これとねぇ、これとねぇ、」
「うわぁ、どーしよぉ!」
『どーする?笑』
「うんー笑」
メニューを見ながらワクワクしている君は
一瞬、子供のように見えた。
2人で頼んだものが来る。
「うわぁ、美味しそう!」
僕の顔を輝く目で見てくる君。
吸い込まれそう。
『ど?』
「美味しすぎる!!!」
『これも食べる?』
「え!いいの?!」
『うん笑いいよ?笑』
「んじゃあ、こうかーん!」
『はーい笑』
シェアをしながら、無事に完食。
お店を出て、満足そうな顔をしてる君。
君を家まで送って、僕は背中を向ける。
「こうちゃん!」
『ん?』
「これ!」
『え、うわぁ!』
「合鍵!」
『あ!ありがとぉ!!』
「またね!」
『またね!バイバイッ!』
…
数日後、君の家に足を運ぶ。
ドアが開き、そこにはパジャマ姿の愛おしい姿。
かわいくてかわいくて、つい、抱きしめる。
「わぁ、え?」
『あ、ごめんごめん』
「どうしたの?」
『なんか、かわいくて、』
「こうちゃん?」
1度、キスをして
もう1度。
2人の思いを重ね合わせた。
『〇〇』
「ん?」
『〇〇はさ』
「うん」
『俺といて、』
『幸せ?』
「うん、幸せ」
「だった。」
『だった?』
「うん、」
「ごめん、こうちゃん、」
「私、もう、こうちゃんとはいられない。」
『どうして、?』
「私の勝手な気持ちなんだけど、」
「ごめんなさい、」
君の瞳から流れてくる輝きを拭う僕。
「ほんとに、ごめんなさい、」
『〇〇?』
『それが、〇〇の本音、?』
「うん、、、」
「ごめんなさい、」
『もう、謝らないで、?』
僕の頬を拭う君。
『無理させちゃったよね、』
『ごめんね、?』
「そんなことっ、」
君の柔らかとした唇に、僕の思いを乗せ
寝室を離れる。
『あっ、〇〇、?』
「、、、?」
『これ』
君に僕にとって大切なものとなった合鍵を投げた。
「あっ、、、」
『返しとくね、』
「うん、」
背中を向けたその瞬間
「こうちゃん、、、」
『ん?』
まっすぐな瞳で君は言った。
「さようなら、」
そして僕は
『さようなら、』
お互い、頬笑みを浮かべた。
玄関のドアを開け、別の道に1歩踏み出した僕は
声を殺し、泣き叫んだ。
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