数日後
午前中のバイトを終えて街を散歩がてら帰宅してると遠目から風鈴性が喧嘩してるのが見えた。
よくよく見ると桜もいて近くにはピンク頭とガタイのいいアフロヘアーがよく分からんチンピラと喧嘩してた…。
アイツらも大変だなぁ、あんな雑魚の相手なんして…、まぁ頑張れ、俺は帰って寝る←
桜side
喧嘩が終わり口上を言ったあと俺はふと後ろの方が気になった
楡井「?桜さん?どうしたんスか?」
桜「…、いや、何もねぇ」
……一瞬姿が見えた気がするけど…、気のせいか
翌日
今日は久々にバイトないしポトスで朝飯でも食べ行くか〜
チリンチリン
ことは「あら、皐月いらっしゃい、今日はバイト休みなの?」
皐月『そ、やっとまともな休みな訳よ、店長も人使い荒いわ』
ことはと他愛も無い話をしてる中桜がジトっとこちらを見るのが気になった
皐月『?桜どうした?腹でも痛いのか?』
桜「…皐月昨日、何してた?」
皐月『昨日??半日バイトしてたぞ?』
桜「それからは?」
あー、もしかして見られてたのかもなぁ、何で見てたのに無視したんだって感じか……。うん、参ったなぁ…、正義感の無い奴より正義感溢れる桜たちのがみんな安心出来るって言ったら怒られるだろうし、嘘つくしかないな。
皐月『その後は帰り際にスーパー寄って生活用品買ってすぐ帰ったぞ?』
俺が告げると桜は
桜「…、そうか」
少し不安気だが、俺は昨日の桜達のことを誇りに思うよ…。
不安気な桜をそのままにする訳にもいかずことはに
皐月『ことはー!オムライスちょーだい』
ことは「はいはい、ちょっと待ってて」
暫し沈黙が続く中口を開いたのは桜だった
桜「…なぁ、級長って…何だ?」
皐月『ああ、もうそんな時期か』
懐かしいなぁと浸っていると隣から早く教えろと言わんばかりに胃に穴が開きそうなくらいに見つめられる。
皐月『級長ってのはその学年クラス毎の所謂まとめ役、つまり一般で言うクラス委員って言ったら良いんかな、一般だと委員長、副委員長ってのが普通だけどここでは級長、副級長って言われる訳だ、別にやる事は変わらないよ。』
桜「そ、なのか、俺まともにそうゆうこと、そんな事に関与した事ねーから…分かんねぇ」
心配そうな桜を横目に俺は
皐月『…、俺もそうだったよ、周りなんてどうでもいい、自分が、自分の存在が少しでもあればそれで良かった、でも、桜と出逢えて良かったように、桜の周りの奴らもきっと同じだと思うぞ、それに桜は何だかんだ優しくて正義感もある、俺がもし1年で桜と同じクラスなら迷わず級長に任命するよ』
俺がそう言い切ると桜は恥ずかしそうに
桜「なっ、だって俺は外の人間で!この街のこともよくわかんねーし!何より…、こんな俺を受け入れてくれるわけない…」
皐月『…、桜さぁ、相手の心にはズケズケ入ってくる癖に入られるのは嫌なタイプか?』
桜「…え」
皐月『俺がナヨってる時にはズケズケ入り込んできて自己満足のようにして、桜のことに関しては俺の考えも聞いてくれないのか?ちと自己満足じゃねーの?』
そう言うと桜は何も言えなくなって下を向くだけだった…。
皐月『誰しも触れられたくない過去もある、言われたくないこともある、でもいつか言わなきゃ報われないし救われない…。だから、俺は前を向く為にお前達に過去のことも話した、もう弱い自分が嫌だから、前を向きたい、誰かの役に立ちたい、桜もきっとそう思ってるんじゃないのか?』
桜はずっと黙ったままで…
言い過ぎたかもな…。
皐月『ごめんことはー、オムライス持ち帰り出来ないの知ってるけど今日だけ許してくれ』
ことは「もう、しょうがない…「しなくていい」桜?」
皐月『無理しなくていいって』
桜「無理じゃない!本当は皐月の言う通りだ、こんなナリでも友達1人は出来るんじゃないかって…、でも何も上手くいかなかった、親でさえ親戚でさえ、学校の連中からも化け物扱い……。」
皐月『じゃあこの街に来てからどうだ?』
桜「……、俺には勿体ないくらい暖かくて眩しい」
皐月『ははっ、馬鹿だなぁ!』
桜「なっ!誰が馬鹿だ!!」
皐月『勿体ない、なんて誰が決めたよ、そもそも桜が俺に対して説教してくれたように俺も桜に説教してるんだ、分かったんだ、この世に要らない命なんてない、蔑まれることも、差別なんて必要ない、皆平等な人間だ。』
桜「…!」
皐月『桜は俺の命の恩人だからこそ、曲げて欲しくない、そのまま真っ直ぐ突っ切って欲しい』
その話を聞いてことははクスッと笑って
桜「……ん、頑張ってみる」
皐月『うん、桜ならちゃんとやれるよ、頑張って来な』
桜は照れ臭そうにポトスを後にした
ことは「皐月桜の扱い上手くなったわね、はい、オムライス」
皐月『ん、ありがとうな!』
ことは「それにしても皐月も丸くなったわよねぇ、3年前はツンツンしてたのに今は掴みどころのない猫みたい」
皐月『褒められてるのか嫌味なのか??』
ことは「そうじゃなくて、この街に馴染んでくれて嬉しいのよ、風鈴もこの街も皐月が欠かせないのよ、だから皐月が心を開いてくれて嬉しいわ」
ことはのその言葉に恥ずかしくなって無我夢中でオムライスを方ばった……。
小鳥遊より
熱!下がりました!!ただあと2日間自宅療養なんで……肥満になりそう……、でもまた頻繁に更新出来るのが嬉しいです!読んでくれている読者様には心配をおかけしました。今後とも優しいお心を持って楽しく読んで頂けたら幸いです!
今後とも小鳥遊をよろしくお願いします!
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