コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『………暇』
敦『……本当にここに現れるんですか?』
太宰『本当だよ』
太宰『心配いらない虎が現れても私達の敵じゃないこう見えても探偵社の一隅だ』
敦『はは、すごい自信ですね僕なんか孤児院でもずっとダメな奴って云われてて』
敦『その上今日の寝床も明日の食い扶持もしれない身で』
敦『こんな奴が何処で野垂れ死んだっていやいっそ食われて死んだ方が 』
太宰『さてそろそろかな』
敦『今…そこで物音が』
太宰『そうだね』
敦『きっと奴ですよ!!』
『風で何か落ちたんじゃない?』
敦『人食い虎だ僕を食いに来たんだ!!』
『おちついて敦くん』
太宰『虎はあんな所から来ない』
敦『どうして判るんですか!!』
太宰『そもそも変なのだよ敦くん』
太宰『経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい?』
『普通は、半分くらい減らして他のしせつに移すものだよ』
敦『何を云って…』
太宰『君が街に来たのも2週間前、虎が現れたのも2週間前』
太宰『君が鶴見川べりに居たのが4日前、同じ場所で虎が現れたのも4日前』
太宰『君も異能力者だ』
太宰『現身にきじゅうを降ろす月下の能力者』
太宰『こりゃ凄い力だ人の首くらい簡単に圧し折れる』
太宰『おっと』
太宰『獣に喰い殺されると云う最期も悪くは無いが』
太宰『君では私を殺せない』
太宰『私の能力はあらゆる他の能力を触れただけで無効化する』
国木田『おい太宰!!』
『遅かったねぇ』
太宰『虎は捕まえたよ』
国木田『その小僧…じゃあそいつが』
太宰『虎の能力者だ』
『変身してるあいだの記憶がなかったんだね』
国木田『全く次から事前に説明しろ肝が冷えたぞ』
国木田『お陰で非番の奴らまで借り出す始末だ皆に酒でも奢れ』
与謝野『何だ怪我人 は無しかいつまんないねェ』
乱歩『はっはっは中々できるようになったじゃないか太宰』
賢治『でもその人どうするんです?自覚はなかったわけでしょ?』
『私いた意味なかったよね?』
国木田『どうする太宰一応区の災害指定猛獣だぞ』
太宰『うふふ実はもう決めてる』
太宰『うちの社員にする』
これが事の始まり___
怪奇ひしめくこの街で変人揃いの探偵社で
これより始まる怪綺談
これが先触れ前兆し___