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私こんな世界で死亡ルート回避できるの────?!
朝、目が覚めると戸をノックする音が聞こえた。
「エレノア様。起きていらっしゃいますか?入ってもよろしいでしょうか。」
「ええ、入って。」
そこには小説に出てきたエレノアの唯一の味方、『クレスタ・ヴェルア』という侍女が部屋に入ってきた。
「今日はルーベル・リトル嬢とのお茶会ですよ。それと…」
クレスタがポケットをガサゴソと探る。
「こちら…ノア・エヴァンス公爵からのお手紙です」
ノア・エヴァンス公爵?
あのエレノアにずっと想いを寄せていた?!
『エレノア・ローズベル』令嬢へ
久方ぶりです。
先日、カイドル・クレード皇子から婚約破棄をされたという噂が耳に入りました。
わたくし、エレノア嬢を想い続けていた身として、この噂は好都合です。
貴方の元へ後日お伺いします。
姉上もエレノア嬢に久々会いたいと。
ノア・エヴァンスよりー
とりあえずこの手紙は取っておくとして、お茶会へ行く準備をしないと。
「クレスタ。ドレスを用意してくれる?」
「すぐにお持ち致します」
そう言って運ばれてきたドレスは、濃い紫色の生地に、ライラック色のレースが付けられ、アメジストが散りばめられて、肩から背中がガバッと空いている美しいドレスだった。
「気に入った。これにするわ。」
「すぐにお着せいたします」
お茶会ー
「お待たせしてしまったかしら?」
私が庭園に着いた時に目に入ったのは、ピンク髪のハーフアップをしている、桃色のドレスを着た小説のヒロイン『ケレイン・サーストン』。
「待っていませんわ。私も今来たところです。」
眩しい笑顔。目がくるむほど。
けれどこの眩しい笑顔の裏は真っ黒なのよね…
「エレノア嬢の邸宅の庭園、とても綺麗ですよね。 」
「そう言ってもらえると嬉しいですわ。」
「本題なんですけど…皇子、寝とっちゃってごめんなさい」
そう言い放ったケレインはニヤッと笑った。
「いいんです。私より素敵な令嬢と幸せに暮らしてくれればそれで。 」
────ここは無理に煽らない方がいいわ。
「…そうですか。素敵ですね。もう少ししたら迎えに来ると思います。」
「そうですか。溺愛されていて幸せでしょう?」
「…はい。もちろん。」
続く
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