テラーノベル
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閲覧注意
「おはよー」
これは身が震えるほど寒い冬のこと
今日はある音楽番組の収録で、若井滉斗は寒さに耐えながら楽屋入りをした
「おはよう、若井」
「おはよう涼ちゃん 今日めっちゃ寒いね」
他愛のない話 彼らにとってそれは大切なものだった
バンド内のコミュニケーションはしっかり取っておかなければならない
だから、話す それを大切にしていた
「今日元貴遅いね?」
「寒いし、寝てるんじゃない?」
大森が遅れてくるのは日常茶飯事であり、何ならいつもギリギリにくる
だから、誰も気に留めていなかった
「なぁ、涼ちゃん 流石に遅くない? あと20分で収録始まるよ?」
「そうだね、どうしたんだろう ちょっと電話してみる」
そう言って藤澤が部屋を出る
若井も連絡しようかとスマホを手に取ると1通だけメールが来ていた
大森元貴からだった
内容を確認しようとスマホのロックを解除し、メールを開く
が、 内容を見ることはできなかった
送信取り消し
若井は少しだけ不安感を覚える
何かあったのだろうか、考え出すとキリがない
丁度そのタイミングで藤澤が戻ってきた
「元貴、風邪だって 今日は休むって」
「え? 収録どうすんの」
「うーん、スタッフさんと相談しなきゃだけど、色んな人に迷惑かかるから、僕らだけで出演かもね」
「そっか、」
この時若井には、ある不安感が少しずつ大きくなり始めていた。
予定とは違えど、何とか収録を終え、若井はスマホを開く
大森からの通知はない
彼は自分に何を送ろうとしたのか、気になって仕方がない
「涼ちゃん、俺このあと元貴ん家行こうと思うんだけど、一緒に来る?」
「ぁ、うん行こうかな」
藤澤の返事がワンテンポ遅れた
そして若井はそれを見逃さなかった。
「どうかしたの? 具合悪い?」
「あぁ、ちょっと、ね…、 まあこのくらい平気!気にしないで」
「元貴のが移ったんじゃないの? 無理すんなよ、」
「わかってるって、 あ、そういえば若井、 スタッフさんが元貴は感染症だから、あんまり近付くなって…」
「え、ぁ そうなのか…じゃあ行かないほうがいいな、」
違和感。
若井はこの会話に違和感を感じていた
そしてそれは、先程のある不安感を増幅させるものだった
仕事で疲れ、能率よく回らない思考を止め
何も考えずに帰路に着くことにした
「じゃ、また明日。 涼ちゃんも風邪気をつけてね」
「うん、若井もね」
スタッフさんの車に乗り、心地の良いテンポに揺られながら
若井はゆっくり目を閉じた。
Next .. 50♡
Thank you for watching .
コメント
1件
続き超楽しみです💕omrくんは一体どうしたのか…