fwak 暗い話 fwが病んでる
ご本人様関係なし
ふわっちは時々なんの前触れもなく病むことがある。それが1週間なのか1ヶ月なのかそれ以上続くのかは俺にも分からないけれど。
「 ふわっち 」
ベッドの上で布団を顔まですっぽり隠した状態を見るのはこれで何日目だろうか。
声が届いたようで、返事をするようにぅう”…と籠った唸り声が聞こえた。
「 ちょっと顔見せてくれない? 」
優しい声色で布団をぽんぽんと叩くと、少ししてゆっくりと布団が下げられていく。
そこには、くっきりとしたクマとともに虚ろな目をした恋人がいた。
髪もボサボサで肌も少し荒れている気がする。
「あ、きな…。おれ今メンタルやばい 」
ぽそぽそと覇気のない小さな声でそう言い、苦しそうに咳をした。
「大丈夫、ふわっちはよく頑張ってるよ。俺の恋人本当に偉い。なんか今欲しいもんある? 」
「 みず、欲しい 」
「 待っとってね、すぐ持ってくるから 」
がちゃりと不破の部屋を出て、はぁと小さくため息をついた。
「ふわっち、俺なんもやれなくてごめん 」
「 恋人なのに、1番そばにいるのに 」
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「あきなごめんな。今まで隠してたけど、俺なんか時々病むんよ 」
「多分疲れが溜まったとか、嫌なことが続いたとかそんなんだから気にしなくて良いんだけどさ。明那にも迷惑かけたら嫌じゃん? 」
「 だから俺が病んでる時はそっとしといて欲しい。」
そう、付き合った日に言われた。
その時は、あぁふわっちも病むんだなとか俺がなにかしてあげれることあったら良いな、とか色々考えてた。
けど
ふわっちの “ 病む ” は俺が思っていたよりももっと大きくて苦しいものだった。
朝なかなかリビングに来なくて、部屋を覗くと部屋が真っ暗だった。カーテンが隙間なくぴったりと閉められて光ひとつ届かない状態。
布団を足のつま先から頭まで全部被って、時々ごめん、ごめんなさいってすすり泣く声が聞こえる。
なんだ、これ 最初はただ固まった。
体が動かなくて、膨らんだ布団をじっと見つめていた。知らずのうちに冷や汗をかいていた。
ただ今でも強く覚えているのは
この空間を、俺はその瞬間 “怖い” と思ってしまったこと。
なに、どういうこと?ふわっちが泣いてる、なんで、、どうして
分からない、分からない
いつも明るくて大好きって抱きついて笑うふわっちしか、俺は見た事ない。
初めて、ふわっちの誰にも分からない部分を覗いた気がした。
コメント
2件
え……好きです……(´゚д゚`)
これは美味すぎて白飯三杯どころじゃないです。