僕には好きな人がいる。
桃田さんっていう、優しい女の子。
内気な僕に、話しかけてくれた。
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新学期。
大好きな友達が別のクラスになっちゃって、新しいクラスに馴染めないでいた。
そんな時、隣の席の桃田さんが、白い髪をなびかせて僕に話しかけてきた。
「その髪色、素敵だね」
「…え?」
桃田さんは、眩しすぎる笑顔で僕の髪を眺めていた。
「こ、この髪?」
「うん。桧山くんの髪、すっごく綺麗」
(そんなに褒めてくれるなんて…初めてだ)
僕の髪は少し色素が薄い金髪だ。
「なんか、星の色っていうか…天使の髪みたい」
(僕の髪が、天使の髪…?)
僕も桃田さんの髪をちらりと見た。
桃田さんの髪だって、羽みたいな真っ白な色で、すごく綺麗だ。
桃田さんの髪も…と僕が言いかけた時。
「うにー、早く行こうよー」
「はーい。じゃあ桧山くん、またね」
桃田さんは、友達に呼ばれて行ってしまった。
(素敵な人だったな……)
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