メカクシ団アジト。今日は会議があるから参加しろ……と僕はキドに言われて会議に参加している…ハズなんだけどなぁ…。
「よし、みんな集まったな。じゃあこれより第27回“カノは可愛いだろ?”会議を始める。」「キド!?何それどういうこと!?今日会議じゃなかったの??」
「だから、会議だろ?」
何を言っているんだって目でこっちを見ないで欲しい。1番よく分かってないのはきっと僕だよ。
「よし、じゃあ進めるぞ。まずはカノの可愛いところを上げていこう。」
答えているのか分からない質問の回答と、有無を言わさぬ態度で始まってしまったよく分からない会議。まぁどうせ逃げれないだろうから、聞いてみようかな…。
「はい。」
「はい、モモ。」
キサラギちゃんからか。そういえば急すぎてよく分からなかったんだけど、みんなは普通に会議に参加してる。……どういうことだよ?余計頭の中がクエスチョンマークで埋め尽くされる。「カノさんはまず、顔がめちゃくちゃいいと思います。見れば誰もが惚れること間違いなしのこの顔!!第1にあげるべきはここでしょう。」「キサラギちゃん??何を言ってるの君は?」思ったよりこの会議が酷いと今のキサラギちゃんの発言でよぉ〜く分かった。逃げたい。
「カノさん何言ってるんですか?だってまずその大きなつり目!目が大きいのはまず可愛いポイント1ですよ!」
「可愛いポイントって何!?」
意味不明な単語が出てきた。そして相変わらず意味不明なことを言うキサラギちゃん。これ、ツッコミ追いつくかな……?
「可愛いポイントはそのままの意味ですよ!それで続きは……」
「続くの!?」
「当たり前ですよ!そして睫毛が長い!これも可愛いポイント1。色素が薄いのもなんか可愛いので1。そしてふわふわの猫っ毛!!触り足りないくらいにふわふわしてて可愛いですね!!ここだけで3くらい行けるというかカノさんの可愛いお顔にポイントなんか付けれないですね。」「……。」とりあえず、よく分かんないことは分かった。逃げたい。
「モモちゃん、カノの可愛いところはそれだけじゃないよ!」
「マリー!?」マリーがキサラギちゃんに付け加えるかの如くすっくと立ち上がった。そういえば、マリーは…。
「カノはね、まずちっちゃくて可愛い!」
「ぐはっ!」
やめてくれ、身長の話題は僕にクリーンヒットだから。
「165cmという団長さんより小さくて可愛いのに、50kgしかないんだよ!もう身体が細いんだよね!腰回りとかもう女の子だよ!それに足もほっそいし色白だから女の子なんだよ!というかそこら辺の女子よりもめちゃくちゃ可愛いよ!!」
本当に意味分かんない!!今まで生きてきた中で1番わかんないよ!?身体つきに関してはもう文句の付けようがないでしょ!?わざわざそこ着眼点にしちゃう!?
「まぁ、そうだな。女子が行かなくてはならない任務とかで良くカノを行かせているし。」「えっアレ女子限定だったの?」
「あぁ。」
待って団長さんサラッと爆弾発言しないで?確かに僕は女子が行くと危ないから女装して行ってくれ、みたいなものの任務をいくつか承けたことがある。あれ、女子限定だったの……。
「ちなみに能力が解除されたら危ないから欺かずに行かせているんだが……その時のカノは、紛うことなき女子なんだ。」
キドの発言とともに一斉に僕を刺す視線。……言いたいことは分かるんだけど、分かりたくないな…。
「カノ。ちょっとここで女装してくれ。」
「だと思ったよ!!」
「ならいいだろ?」
「良くない!だいぶ良くない!」
「じゃあカノ、カノの幼少期の咄をしてもいいっすか?」
「うわぁぁぁぁもっと良くない!!!」
「じゃあ女装するっす!」クッソ、この爽やか男め爽やかスマイルでとんでもないこと言ってくるじゃん!?でも幼少期とか僕にとって恥でしかないから………………………………。
「……やればいいんでしょやれば。」
「そうだ。いつもの格好で頼む。」
しっかり格好まで指定しちゃってさ。あーもう、やんなっちゃう。
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