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12月29日 AM9時 大魔術学校ルーン 体育騎室
体育騎室は学生たちの連休前の式や魔法、武具の鍛錬に使う部屋
俺の世界で言う体育館だな
そして、今日は魔法を学ぶ学生にとって、勝負の日だ
魔法科期末試験
2年生の全員がランダムで1対1で魔法や武具の撃ち合いで試合をする
試合中に明らかにこの一撃で勝負が決まる、王手を撃たれたと先生が判断したら、そこで試合が終了し、勝者が決まる
勝ち数や使用魔法が多い生徒が評価されるのである
今日は2年生の試験だが、ガルル王子たち1年生の試験はまた後日あるそうだ
ローザ「では、最後に学園長先生から一言」
ローザが壇から降りて、サダベルが登壇した
サダベル「皆さん、身体が少しでも痛んだらすぐに回復魔法を使ってください」
サダベル「では、始めましょうか!」
ローザ「2年生!順に並んでください!」
カイラたち騎士団組は二年生、王子と王女は1年生だ
各々が整列し、武具を取り出した
ラー「対戦相手はこの壺でランダムに決まる」
ラー先生は紫色の壺を取り出した
悠「壺?」
ローザ「あの壺は学園長の風魔法の籠った特別な壺です。あの壺の中に2年生の学籍番号の書かれた紙が沢山入っていて、壺の中は風魔法の影響で紙が飛び回っています」
悠「へぇ、魔法ってそんなこともできるのか」
ラー「では、壺から取り出すぞ…ギャバット フォードとライザ サイド!」
ギャバット「げ、俺かよ。ライザってあの地味な子だよな」
カイラ「やったな、女の子だぞ」
ギャバット「うるせぇ」
ラー「じゃあ次行くぞー」
そうして、魔法の試験が始まった
第一回戦 ギャバット対ライザ
試合会場の出入り口から鉄槌を持ったギャバットと杖を持ったぐるぐる眼鏡の女の子ライザがとことこと歩いてきた
ラー「では両者、構えてください…」
ライザとギャバットは臨戦体勢を整えた
ラー「はじめ!」
ギャバット「そらぁ!」
ギャバットは鉄槌に魔力を込め、ライザに振りかざした
ライザ「防御魔法!ブロック!」
ガキーン!
ライザの周囲に円形の壁が出現し、鉄槌を受け止めた
ギャバット「まだまだぁ!強化魔法!ヒートォ!」
強化魔法、多量の魔力を消費し、肉体のあらゆる強度を増量できる魔法
攻撃力を最大限まで高めたギャバットは、鉄槌を再び振りかざす
ライザ「風魔法!エア!」
ヒュン!
ライザの足元に強風が吹き、ライザは風に乗ってその場を離れた
ドゴーン!
ギャバットの鉄槌が勢いよく地面に突き刺さる
ギャバット「くそ、抜けない!」
地面に突き刺さった鉄槌を全力で引っ張るも、抜けない
ライザ「今よ!強化魔法!ヒート!」
ライザは両手で杖を構え、自身の攻撃力を最大限まで高めた
ギャバット「油断した、あの子ここで決めるつもりだ!」
ライザの身体が白い光に包まれていく
ライザ「風魔法!エア!」
ライザの杖の先からびゅーん!と大きな竜巻が飛び出し、ギャバットに向かう
ギャバット「もう一回だ、強化魔法!ヒート!」
ドゴーン!
竜巻ギャバットの足元に激突し爆発を起こした
ライザ「やった…かな…」
大量の砂埃が舞う中、ライザは杖を構えたままギャバットの方へ歩き出す
ギャバット「油断したな」
ライザ「!?」
ライザの背後に鉄槌を構えたギャバットが立っていた
ラー「そこまで!」
ラーが試合終了の合図を出した
ラー「ここでギャバットの王手が決まったので、この試合の勝者はギャバットフォード!」
どさ
ライザは腰を抜かして、その場に座り込んだ
ギャバット「大丈夫?手を貸すぜ」
ギャバットは手を伸ばし、ライザはその手を掴み、立ち上がった
ライザ「あ、ありがと、あなたとっても強いのね、さすがは次期騎士団メンバーね」
カイラ「終わったな」観戦席のカイラはポーションを飲む
アリス「次の試合はアレンじゃない?」
アレン「あぁ、そうだったね」
そういうとカイラは席を立ちあがり、会場へ歩き始めた
カイラ「多分勝つとは思うけど、頑張ってな~」
にやにやするカイラ
アレン「勝つさ」