テラーノベル
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眠い。なんでこんなにも眠いのかと言うと、今日は女の子の日だからである。
私はどこにでも居る女子高生だが、人並外れて生理が重い。なった日には動ける訳もない。
ピンポーン、とインターホンが鳴る。
ゆっくりとドアを開ければ、そこには同じクラスの女の子。
「大丈夫?顔真っ白だけど…。」
心配して家まで見舞いに来てくれたらしい。
これが本当のありがた迷惑というものなのだろう。
小さく頷けば友達は早々にプリンと飲み物の入ったビニール袋を渡してくれる。
「あ、そうそう!本当はこれを渡したかったの!」
そう言って可愛い猫のクリップでまとめられたプリントを手渡ししてくれる。
「プリンとプリント…なんちゃって、えへへ。」
本人がとても楽しそうなところ悪いけれど、とてもつまらない。
筈なのに、相手につられて少し笑ってしまう。
私にプリントを渡してくれた子を仮にプリンちゃんと名付けよう。
その子は緩いボブに、茶色い髪。白く透き通った肌に良く似合う暗めの色の制服。
プリンちゃんとは話した事もなかった。
プリンちゃんがくれたプリンを頬張ると、それは今までで1番美味しいプリンに思えた。
だけれど、この日を境にそれから話すようになった。
女の子の日が終わって、次の日は思い切って連絡先を聞いた。
そうしたら、アイコンの画像が好きなアニメのキャラクターの画像で、お互いに意気投合。
順調に友達となって行った。
「おはよ〜!」
いつものように一緒に登校しようと、待ち合わせ場所で声を掛けられる。
相手に目を移せば、そこには刈り上げツーブロックのプリンちゃん。
何かあったのかと声をかける。
「なんもないよ、ただのイメチェン。どう?似合う?」
笑った後に首を傾げて聞いてくる。
似合うよ、かっこいい。そう言えば少し恥ずかしそうに白い肌を紅く染めた。
「やった〜、じゃあ、学校行こっか!」
足早に自分の前を歩いて行く。
あの子は気付いてるのかな。
私の前を行く時、がどこか寂しそうな顔をした事。
To be continue…
コメント
1件
ユリか〜ええなぁ 最後の切ない感好きよ()