あれからどれだけ走ったんだろう
僕の手には自分の家の鍵とスマホだけ
他のものは全て先輩の家に置いてきてしまった
自分がどこにいるかも分からなくて
汗も涙も止まらなくて
先輩ひとりと離れそうになるだけで
僕こうなるんだ
そっかぁ
僕
先輩のことちゃんと好きだった
るりって
誰なんだろう、
先輩から
_離れたくない
「..せんぱい、っ…」
『なぁに、湊音くん、』
後ろから聞こえた大好きな声
僕はもう
この声を聞いていないと_
『探したよぉ、俺の可愛い恋人くん』