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原作ガン無視 ノベル初心者 読切 千玲 BLほんわかBL
玲王side
玲王「グスッズビッ」
俺が見つけた宝物なのに…俺だけがアイツのことをわかってたはずなのに
俺から凪を取ったら何になんだよ、俺はどうすればいいんだ
だけど
そうやって一人でいる俺はどれだけ醜いだろうか
千切「泣いてんのか?」
玲王「泣いてねぇし…..」
千切「うっそだぁ〜w」
横から覗くように俺の顔を伺うお嬢様
俺も千切みたいにズバ抜けた能力があったら凪に捨てられずに済んだかな
千切「どうせだから俺らと組まねぇ?」
スッと差し伸べてくれている手は俺に向けた優しさのように感じた
俺はその優しさに甘えて手を取った
千切side
俺は一目見た時から玲王の事が気になっていた
凪に一途なところさえも
許してしまうほどに
俺には凪みたいに超人的な力を持ってない
だから俺に目を向けてくれるタイミングを見計らっていた
玲王が一人でいる時チャンスだって思った
傷ついた玲王もまた良いと思ってしまう
こんな醜い愛情を抱いてしまった俺自身もまた醜いだろう
玲王side
玲王「グスッズビッ凪ッッ…」
夜になると思い出して止まない俺の宝物
その宝物が俺のそばに居ないだけでとても寂しくて
どれほど俺が凪に執着していたか痛いほどわかる
俺が鬱陶しくてしつこいから凪は俺に嫌気がさしたんだろう
なんて色んなことを考えれば考えるほど俺は辛くなる
俺は凪に愛情を注ぎすぎたんだ
注ぐ必要のない愛情を俺は無駄に注ぎすぎた
俺から離れないよう沢山与えた
与えた分の愛情が俺にはあったんだ
それを凪は受け止めきれなかったんだ
無駄に与えすぎてしまったせいで
千切side
毎晩耳をすませば聞こえてくる泣き声
正体はわかりきっている
可愛いすぎるぐらいに一途な男
一途すぎるが故に歪んでしまう彼もまた俺は愛おしい
今晩は様子を見に行くと決めた
玲王「グスッ凪ッッ」
大事な人の名前を声に出しながら顔がぐちゃぐちゃになるぐらいの大粒を流している玲王
その涙の量は愛情の分だろう
今晩は冷え込むだから毛布を持ってきた
そっと玲王にかけるとびっくりした顔でこっちを見ている
それでも涙が止まることはない玲王を俺はただ眺めている
眺めることしかできない
遠くから凪と潔の声がする
さすがに今の玲王にあの二人の声を聞かせるわけにはいかない
俺は咄嗟に玲王を抱きしめた
こんな事したら俺の我慢が効かなくなるのは承知の上だが
玲王を守らない訳にはいかない
だって今はこんなに小さく弱いから
玲王side
突然体が布に触れる感触がした
ふと顔を見上げれば千切がいた、何から何まで優しくて暖かい
けどまだ俺の涙は止むことを知らない
それからして次は人の感触がした
千切だった
俺の全てを包み込んでくれている
凪と潔の声に俺は気付いてた
きっと千切も気付いてた
だから俺の耳を塞いでくれたんだ
誰だよ千切の事お嬢様って言った奴
お嬢様なんかじゃなくて王子様じゃねぇかよ…
千切の暖かすぎる優しさに余計涙が出てくる
これは凪に向けてじない
俺の汚さや醜ささえも包み込んでくれる
千切の優しさに向けての涙だ
千切side
きっと玲王は俺がただの優しいだけの人間だって思いきってる
玲王にとってはそれがいいと思う
外見だけは綺麗だけど中身はぐちょぐちょな
醜い俺からの醜い愛情を壊れた傷口から注いで
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