天界──それは魂たちが安らぐ場所でもあり、次なる人生を決める場所
そして神々は人間、動物など様々な魂たちの祈りを聞き届ける
とある雲の上
神々の管理をする管理人様が人間達の願いが記載されているリストを眺めていらっしゃった「管理人様!少し……お時間よろしいでしょうか」
1人の天使見習いが管理人様に聞いてくる
「どうかしたの?何かわからないことでもあった?」
管理人様は優しく声をかけた
彼女のお名前は涼宮琴音(すずみや ことね)様
天界にいる神々や我ら天使、そして精霊を1人で管理している方である
このような仕事は彼女でしか出来ない
アマテラス様の側近であり、管理者なにか複雑ではあるが我ら天使にも知らぬ事情というのはあるのだろう
今日は天使見習いが天界の勉強をしているらしい
天使になるには相当の訓練や努力が必要だ「……うん!内容は上出来。あとはここを直すだけだね」
「……!!!!…ありがとうございます!管理人様!」
天使見習いの目がキラキラと輝き、笑顔でそう言った
「涼宮様。アマテラス様がお呼びです」
私がそう言うと彼女は、少し呆れた顔をされた「えぇ…?アマテラス様また何かあったの?」「実は風神雷神様がまたお怒りのようなのです」
「はぁ……相変わらず仲がいいのかしらね。あのおふたりは…すぐ行く。あなたも着いてきて。”トライゾン”」
「承知致しました」
──神々の会議──
「アマテラス様……失礼ですが…これはどういう状況でございますか…」
涼宮様がアマテラス様に聞くとアマテラス様は見ての通りじゃと一言
見れば風神様の後ろには強い風が吹き付け、雷神様の後ろには大きな雷がゴロゴロと鳴らしながらお怒りのご様子
「風神よ……お主はいつわしの許可を得たと思ったのじゃ………今ここで風を起こすのではなく雷を起こし人間たちに試練を与えると言うとるじゃろ!!!」
と、雷神様
「それはやりすぎであろう!!風だけで十分なのじゃ!!!」
と、風神様
「相変わらず楽しそうですねぇ……風神、雷神」
そう、お言葉を発せられたのはトート様
トート様は知恵の神とされる神様である
椅子に座り、のんびりと本を読みながら会話を楽しそうに聞いていらっしゃっていた
「あわわわ……!!お…おぉ落ち着いてくださいませッッ!!風神様ぁ…!雷神様ぁ…!!」
アワアワと焦りながら宥めようとする薄い青色の小さき娘
名を淤加美神(おかみのかみ)様
「そ…そうでございます!!喧嘩はおやめくださいませ……!!」
淤加美様の隣からそう言う白髪の娘
名を弥都波能売神(みづはのめのかみ)様
お2人は水の守護神として務めを果たしていらっしゃる
弥都波(みづは)様と淤加美(おかみ)様のお声はあまりおふたりに聞こえていない
「……まだ………終わりそうにありませんか…?ねちゃだめ……?」
眠そうにそう聞く静かな男性彼はヒュプノス様眠りの神である彼はいつも眠気に襲われていらっしゃる
今も椅子に座り、ゆらゆらと揺らして寝ようとしているのがその証拠
「ふはははは!!まぁ良いでは無いか!いつも見なれたことであろう?」
自身の持っている瓢箪を持ちあげ、酒を飲む
彼は酒の神、スクナヒコナ様
「スクナの言う通りじゃなぁ。しかし、何時間もこの調子では何も進まぬぞ…」
呆れながらそう仰るのは天上世界を治める太陽を司る女神、天照大御神(アマテラス)様
「琴音よ。出来るか?」
アマテラス様がそう聞けば涼宮様はよろしいのですかと聞く
「トラチゾン。少し神様方を誘導してくれる?」
「……おまかせを」
風神様と雷神様が喧嘩し続ける中、ほかの神々を少し距離を取るよう伝える
そして────
「いい加減にしなさい」
涼宮様がそう言えば大きな雷を風神様に、強き風の刃を雷神様へ向けさせ攻撃を開始した「「?!何をするのじゃ/だ!!管理人!」」
お2人はお怒りのご様子その後、涼宮様の説教が続いたそうな
「あらまぁ〜…管理人ちゃん怒っちゃってる〜相変わらず怖いねぇ」
そうニコニコ言っている金髪の彼女は光の大精霊、フルミニス様
雲の上でくつろぎながら様子を伺う黒髪の大精霊
「まぁ…そうしないと収まらないのは分かってるし……」
彼は闇の大精霊、テネブレ様
「あらあら…相変わらずですね」
ふふっと笑いながら自ら出した水滴を手のひらで遊び、言う水色の髪をした大精霊
水の大精霊、翡翠(ひすい)様
「そう言えばほかの大精霊様たちはどちらに……」
未だ、炎、風、土、氷の大精霊様が見当たらない
本来なら大精霊様方は全員集合なさっているはず
私がそう聞くとテネブレ様が答えてくださった「子供たちの相手してる………そしたら抜け出せないってことらしいから僕たちが来た」
「お主ら毎度すまぬな……また子供が増えた故、そろそろ魂を戻す事もしないとだな」
アマテラス様が言った
すると突然、私たちの前に炎の渦が現れる少し経てば炎は消えていった
髪色は赤く、目も黒炎に染っているような濃く赤の瞳
「すまん!遅くなった!!!」
大声で出す彼は炎の大精霊、ブレイズ様
また綺麗な風が吹き付け彼女が現れる
「遅れてしまい申し訳ありません。アマテラス様」
綺麗な緑の髪色に黄色く光る瞳
風の大精霊、ウィントス様
「早く貴方も出てきてはどうです?」
ウィントス様が雲の壁を見て話しかければ、スッとその姿が表れる
「どこが入口なのか忘れてしまってな」
彼は土の大精霊、ノーム様
「なんじゃ、もう寿命が来始めたのか?ノームよ」
「そんなわけなかろうアマテラス。まだまだ行けるわ」
我ら天界は今日も騒がしい1日です
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