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映画公開後
エンドロールが終わった。
劇場内が明るくなる。
それでも。
誰も立たなかった。
「……。」
「……。」
「……。」
阿部と目黒が主演した映画を観に来たメンバー全員。
揃って無言だった。
阿部が少し不安になって、みんなを見る。
「……どうだった?」
その瞬間。
「無理ぃ……!」
佐久間が泣いた。
「なんで一回死なせんの……!」
康二も涙を拭っている。
「途中まで普通の恋愛映画やと思ってたやん……!」
「俺も……。」
深澤は目元を押さえたまま動かない。
「コーヒー屋で出会って、付き合って、同棲して……普通に幸せになると思うじゃん……。」
「分かる。」
渡辺も完全に泣いていた。
「結婚考え始めたところであれは駄目だろ……。」
宮舘は静かに涙を拭っている。
「でも、その後に死神として再会するのは綺麗だったね。」
「涼太、よく冷静に感想言えるな……。」
渡辺の声は鼻声だった。
「翔太も泣いてるね。」
「うるさい。」
___________
岩本は腕を組んだまま。
ずっとスクリーンを見ていた。
「照?」
深澤が見る。
「……最後のプロポーズ。」
声が少し震えている。
「あれは駄目だわ。」
「照も泣いてんじゃん。」
「泣くでしょ。」
ラウールも目元を拭う。
「『生きてる時に聞きたかった』が一番つらかった……。」
「分かる!」
佐久間がまた泣く。
「しかもさ! 一回離れて! 死後にまた一緒に暮らして! コーヒー屋さん作って! 最後にやっと指輪だよ!?」
「佐久間、説明しながらもう一回泣くなよ。」
深澤が言いながら。
自分も泣いていた。
___________
阿部は予想以上の反応に困ってしまう。
「そんな泣く?」
「誰のせいだよ!」
渡辺が即答した。
「俺?」
「お前とめめ!」
「映画だから。」
「分かってるよ!」
目黒が隣で笑っている。
「でも、嬉しいね。」
「うん。」
すると康二が二人を見る。
「めめは自分で観て泣かんかったん?」
「泣いたよ。」
「どこで?」
「最初にあべちゃんが死ぬところから、ほぼ最後まで。」
「長い長い。」
「だってあべちゃん死んじゃうから。」
「演じた本人隣におるやん!」
「いるけど悲しいじゃん。」
目黒が当然のように阿部の手を握った。
「……映画終わったから大丈夫だよ。」
阿部が笑う。
「うん。」
そのやり取りを見て。
「……よかった。」
佐久間が呟く。
「何が?」
「現実のあべちゃん生きてる。」
「当たり前だよ。」
「めめも死神じゃない。」
「うん。」
「二人とも普通にいる……。」
「佐久間、映画に入り込みすぎ。」
___________
しばらくして。
渡辺が立ち上がった。
「帰ろ。」
「立てる?」
宮舘が聞く。
「立てる。」
一歩歩いて。
止まる。
「……やっぱ待って。」
「どうしたの?」
「最後のプロポーズ思い出した。」
「翔太。」
「今喋んな。もう一回泣く。」
宮舘が笑いながら渡辺の背中を撫でる。
その横では。
深澤も岩本の肩に寄りかかっていた。
「俺今日一人で寝れない。」
「一緒に帰るんだから大丈夫。」
「じゃあずっと近くにいて。」
「はいはい。」
最後にラウールが振り返った。
「あべちゃん。」
「何?」
「すごくよかった。」
そして目黒も見る。
「めめも。」
「ありがとう。」
「でも次の映画は。」
ラウールが真剣な顔になる。
「最初から最後まで二人とも生きてる映画にして。」
「それな!」
全員の意見が初めて綺麗に揃った。
阿部と目黒は顔を見合わせて。
思わず笑った。
映画の中では。
死によって一度引き離された二人。
けれど劇場を出る時には。
現実の二人はいつものように手を繋いでいる。
その姿を確認して。
メンバー全員がもう一度、少しだけ安心した。
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#⛄️
kaede🍁
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コメント
5件

おはようございます☀ 一気に読みました。 久々にメンバーの感想が涙😭だけど 普通だった。 死神の世界街ができたね。 何年越しの指輪💍渡せて良かったね。 お疲れ様でした♪ 続き待ってます♪
早朝でも大丈夫✌続きが気になってたので一応終わってお疲れ様でした、書いてる作者さんの方がキツイ作品だつたはず、次共演するなら、メンバーが呆れる位イチャイチャラブラブな作品を読ませてください🙇