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補習6日目。


「この問題は、、こっちの公式?」

「そう」


教室に入ると、萩原が沙羅ちゃんに勉強を教えていた。


「はよ」

萩原が私に気づいて挨拶してくれた。

「、おお、おはよ」

「萩原くんどう?合ってる?」

「うん」

「やったー、あっ、おはよ凌ちゃん」

「あ、おはよ」


「遅いな、今日」

萩原がまたこっちを振り返って言った。

「ちょっと電車乗り遅れてさ」

「寝坊か」

「まあまあ、遅刻はしてないんだからさ」

そう言うと、萩原はいつもの、あそう、みたいな顔をした。


「、、昨日」


「何?」


昨日二人でどこ行ってたの、と聞きたかった。そんな重い言い方じゃなくて、どこ行ってたんだよとか、どっか行ってたのかとか、行くんなら私も連れてけよとか、そんな言い方でよかったのに、聞けなかった。


「さすが天才だねえ、教え方も上手いなんて、、萩原くん?」


「凌ちゃんどうしたの?」


「、、ん?、あ、いやごめんぼーっとしてた」

「なんだびっくりした、ねえねえ萩原くんってなんでそんな頭良いの」

「、、別に普通だけど」


できることなら、しれっと教室を抜け出したかった。

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