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今を創りあげた俺達の軌跡

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今を創りあげた俺達の軌跡

1 - 今を創りあげた俺達の軌跡

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2025年04月05日

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Mrs. GREEN APPLE/もとぱ/事実と異なります






















アナウンサー「本日はよろしくお願いします!このインタビューを録音させていただき、今回の雑誌の1番大きい記事にさせてもらいますので楽しみにしていてください!」

大森「いや〜嬉しい。ありがとうございます」



アナウンサー「それではさっそくなんですが、皆さんの仲良しの秘訣は?」


大森「あ〜むず」

藤澤「いやいやいや笑。勘違いしちゃう人出てくるから!笑」

若井「俺達はちゃんと思ったことすぐ言うようにしてるよね」

大森「あそうだね。喧嘩になる前に、全部吐き出そうねって話した記憶はあります」


アナウンサー「なるほど…若井さんと大森さんは中学生の頃から一緒だったとお聞きしているんですが、お互いのことどう思ってますか?」



大森「ん〜どうって……」






















〜数十年前〜

若井「元貴〜学校行こー」

大森「行かない…毎日来んな。」

若井「一緒に行こーよー」

大森「やだ」

若井「ちぇっ」


大森「なんなんだあの人は…」

そう思いながら再びパソコンの前に座る。

この頃から音楽中心の生活をしていた俺は学校に行かず、それが気に食わないのか毎日若井という奴がインターホンを鳴らしにやってくる

アイツの家はウチと真反対の方向だと聞いた。時間の無駄すぎるアイツの馬鹿さに笑えてくる



大森「さて、と。昨日出した曲は…あれ?」

いつもの再生回数より遥かに多い。3倍以上はあるぞ

大森「バグ、?なんかうれし」

もしバグじゃなくて本当に誰かが聞いてくれてるのなら、それより嬉しいことなどない

大森「この調子で頑張りますか」








ただ、そんな嬉しい日にも夜というのはやってきて…

大森「あ〜あ、死にた」

俺は孤独に呑まれ布団に縮こまってた。誤魔化してるだけで、朝も昼も俺は俺のことが世界一嫌いだった。


だって俺は目立ちたがりでほんとは沢山の人の前で曲を披露したり、学校では友達とふざけ合ったりして過ごすのが理想だった

でも現実は独りパソコンの前で作業をするだけ。友達も出来なくて学校に行きたくなくなった。

何一つ夢を叶えることが出来てない敗者なんだから



家族にバレないよう外に出て、人通りの少ない橋に来た

大森「もうこの際、死んでしまおう」

普段なら俺は怖がりだから実際にここに来ることでその気持ちは薄れていった。

でも今日はおかしい。なんの躊躇いもなく足を掛けた。

何も怖くない。俺はここで終わるらしい


大森「….つまんねぇ人生、笑」


そっと手を離した。一瞬体が浮遊感に包まれたが、その後は何も感じない。














いや、違う。












大森「は….?」

若井「何やってんだばかっ、!」

俺は落ちてない。俺の手首を掴んで地上に引っ張り上げられた。こいつ、細身のくせに腕1本で俺を…?

いやそんなことはどうでもいい

大森「馬鹿はお前だよ。毎日来やがって。俺のことなんかほっとけよ、一軍のくせに」

そう、こいつは陽キャだった。だから俺はこいつが大嫌い。

明るくてモテて友達がいっぱい居る。俺の理想像でしかなくてこいつを見ると嫉妬で狂いそうだった


でも何故かこいつは俺の手首を離さず握ったまま。

今の言葉で俺の事を嫌ってほしかったのに。もう構うなよ、めんどくさい


若井「俺さ、元貴の曲が好きなんだよ」

大森「は?」

若井「こないだ元貴が音楽を作ってるって噂を聞いて家で見てみたら…お前あのクオリティほんとに1人で作ってたの?すげぇよ。もっと聴かせてほしい」


目を輝かせながら言ってくる。

そこで俺ははっとした。

あの時の再生回数はこいつだったんだ。

全部の曲の再生回数が格段に増えてた。ってことはこいつ…


大森「え、全部聞いたの?」

若井「ん?うん。全部良かった。LIVEとかしてんの?決まったら教えてよ!」


さっきまでのことが無かったかのように距離を詰めてくる。


大森「LIVEは…出来ない。俺が作ってるのはバンド音源だから」

若井「え!ねぇ、俺ギターやってるよ!まだ初心者だけど…一緒にやらせてよ!俺、めっちゃ頑張る」


あぁ、趣味系の奴ね。だから俺は陽キャが嫌いなんだ。

本気でやってる人に趣味程度の人間が話しかけちゃいけないだろ

縮まった気がした心の距離をもう一度開く。


大森「…お前サッカー部だろ。俺は本気で音楽やってるから」

若井「俺ね、サッカー辞める」

大森「何言ってんの?」

若井「ギター始めて分かった。俺音楽がやりたいんだ。元貴の音楽に、全力注ぎたい」


キラキラしていた目が、真剣な眼差しに変わる。流石は一軍、切り替えが早い。

でもこいつは周りの陽キャと何か違う気がした


大森「、、いいよ。一回スタジオ入ってみようか」

若井「マジで?!やった!」

大森「でもさ、お前いいの?サッカー辞めたら友達居なくなるぞ。」

若井「そんなの友達じゃないだろ笑。俺はやりたいことやるから、それを支えてくれる奴がほんとの友達!」

そう言って俺の肩を叩く。なんだかこいつのペースに飲まれてしまう




あれから数日、同じ熱量の人達を集めてMrs. GREEN APPLEというバンドを組んだ。

案の定若井は友達が居なくなったみたいだが

若井「俺には元から友達なんて居なかったみたいだな笑」

なんて明るく笑う。ほんとにこれでいいのだろうか


世界一嫌いな自分と大嫌いなこいつでバンドを組んだ。

そして、あの時若井が止めてくれなければこの奇跡が起こっていなかった。俺にとって、初めて大切な人と呼べた奴だ






















大森「ん〜どうって……こんな短時間じゃ伝えきれません。まとめると、尊敬してる大切な親友って感じですね」





若井とバンドが組めて俺は幸せだな

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