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パイポル
199
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326
#中年組
※zm×emです。
※最強戦闘員×医官(軍事パロ)です。
※個室の(保健室的な)医務室が存在してます。妄想ですので、許して下さい。
※私がにやにやするための文章をAIに手伝ってもらいながらつくっています。
※某ゲーム実況者様のお名前をお借りしております。
ご本人様にご迷惑のかかりませんようご配慮お願いいたします。
※性的描写が含まれるためR-18表記、センシティブ指定にしております。ご注意ください。
『消毒液より甘いご褒美を』
雨が不穏な音を立てて本部棟の窓を叩く夜、医務室の扉が遠慮のない音を立てて開いた。
zm「エミさん、包帯くれー」
入ってきたゾムは、相変わらずのヘラヘラとした笑みを浮かべている。
しかしその右腕からは血がポタポタと床に滴り落ちていた。
em「……っ、ゾムさん!?」
机に向かっていたエーミールは、書類を放り出すようにして立ち上がった。
em「な、何をどうしたらそんな傷……!」
ゾムは前線の鬼神だ。
一人で一小隊を壊滅させるほどの規格外の戦闘能力を持ち、擦り傷一つ負わずに帰還するのが当たり前の男が、血を流している。
em「すぐそこに座ってください、今血を止めますから!消毒液は……いや、まずは洗浄を……っ」
普段は冷静沈着な医官であるエーミールが、完全に平常心を失っていた。
zm「落ち着けって、ただの掠り傷やって……」
エーミールは震える手で丁寧に傷口を洗い流し、消毒綿をあてる。
em「……痛いですか?」
zm「いや…そんなに…」
必死な眼差し。
自分のために必死で手を動かし、心から心配して瞳を潤ませるエーミールの姿に、ゾムは胸の奥が不自然に熱くなるのを覚えた。
em「……すみません、すぐに終わらせますから」
戦場でどれだけ敵を殺しても、どれだけ過酷な任務をこなしても得られなかった、狂おしいほどの充足感。
zm「(あぁ、そうか)」
ゾムは痛みを忘れて、じっとエーミールの横顔を見つめた。
zm「(俺が血を流せば、こんな顔して、俺だけ見てくれるんや)」
それからのゾムの立ち回りは、前線を知る者たちを大いに困惑させた。
「ゾムの奴、最近妙に詰めが甘くないか?」
「ああ、わざと攻撃受けてるみたいに見える時があるよな……」
本人は「うっかりや」と笑って誤魔化すが、傷の理由は明確だった。
em「ゾムさん!またですか!?あなたほどの人がなぜこんな初歩的な攻撃を受けるんですか!」
zm「いやー、油断したわ。エミさん、また手当て頼むわ」
怒りながらも、どこか泣きそうな顔で消毒液と包帯を準備するエーミール。
その細い指先が自分の肌に触れるたび、ゾムは心の底から満たされるのを感じていた。
だが、そんな狂った計算が長く続くはずもなかった。
em「……ゾムさん」
手当てが終わり、包帯を巻き終えたエーミールが、静かな声で呼びかけた。
先ほどまでの狼狽ぶりとは打って変わり、その瞳には冷ややかな鋭さが宿っている。
zm「なんや? エミさん」
em「最近の怪我……刃の軌道と、傷口の角度が矛盾してるように感じるんやけど」
zm「……」
em「それに、あなたほどの反射神経があれば、この程度の攻撃は目を閉じていても避けられるはずや……なんで避けへんのですか」
エーミールは決して愚かではない。
幾度も手当てを繰り返すうちに、その違和感に気づかないはずがなかったのだ。
zm「ばれたか。さすがエミさん、頭ええなぁ」
em「っ……なぜこんな真似をするんですか!自分の体を傷つけて、一体何が楽しいんですか!?」
エーミールの声が激しく震える。
怒りと、それ以上のショックに肩を揺らすエーミールにゾムは包帯の巻かれた手を伸ばしてその頬に触れた。
zm「だって、こうでもせんと、エミさん俺のことそない必死な顔で見てくれへんやん」
em「な……っ」
zm「擦り傷一つで青い顔して、手当てしてくれるん、めちゃくちゃ気持ちええねん」
狂気を含んだゾムの瞳に見つめられ、エーミールは絶句した。
em「………狂ってる」
エーミールの心配や恐怖すらも、ゾムは歪んだ快楽として消費していたのだ。
zm「そうかもな。でも、次からはもっと酷い怪我して帰ってくるかもしれんよ? エミさんが手当てしてくれへんかったら、放置して腐らせるかもなぁ」
脅迫のような言葉。
けれど、エーミールにはそれがハッタリではないことが分かってしまった。
ゾムという男は、本当にそれをやりかねない。
em「……分かり、ました」
エーミールは深く息を吐き出し、触れられた頬の上の手に自分の手を重ねた。
em「手当てはします。どんなバカな傷を作ってこようと、私は絶対にあなたを治療します」
エーミールはまっすぐにゾムの目を見つめ返した。
em「せやけど、覚えておいてください。わざと怪我をしたと分かった日は、消毒液をいつもの倍、傷口に染み込ませますからね」
エーミールはゾムの手を強く振り払った。
ゾムは一瞬呆然としたものの、すぐに愉快そうに笑い声を上げ、やがて静寂が室内を満たした。
zm「消毒液倍、か。怖ぁ……エミさんのいけず」
ゾムは言葉とは裏腹に、心底楽しそうな笑みを浮かべ、 ベッドに腰掛けたまま問いかけた。
zm「なぁ、エミさん。なんでそんな怒るん?俺が死のうが生きようが、ただの『兵器』が一個壊れるだけやろ」
em「……」
zm「正直、怪我しようが何しようが、前線で敵を潰して帰ってきたらそれで満点ちゃうんか」
エーミールは片付けの手を止め、ゆっくりと振り返った。
その顔には、先ほどまでの冷ややかな鋭さは消え、ただ深く、痛々しいほどの情が滲み出ていた。
em「……あなたは、ご自分を兵器やと思ってるんですか」
zm「そうやで。みんなそう思っとるし、実際そうやろ」
エーミールはゆっくりと歩み寄り、ゾムの前にかがみ込んだ。
em「私は、一度もあなたをそんな風に見たことはありません」
エーミールの指先が、先ほど巻いたばかりの包帯の端にそっと触れた。
em「あなたがどんなに強くとも、痛みを感じる一人の人間です。それを『壊れてもいい兵器』などと……そんな哀しいことを言わないでください」
zm「……は?」
エーミールの言葉にゾムの思考が一瞬、完全に停止した。
em「……私はいつだって、あなたを心配しているんです」
エーミールは真剣な眼差しで、ゾムの瞳を真っ直ぐに見つめ返していた。
em「書類の整理でも、お茶を淹れるでも構いません。あなたが無事に帰ってきたなら、いつでも私を訪ねてきてください。怪我の手当てやなくて、ただの雑談をしに来てください。だから……お願いです。もう、自分を傷つけるような真似はやめてください」
悲痛なまでの願い。
ゾムの胸の奥で、今まで感じたことのない巨大な波が蠢いた。
zm「(あぁ……なんやこれ)」
ただ『愛おしい』という感情が、ゾムの全身の血を駆け巡った。
自分が怪我をしなくても、この人は自分を見てくれる。
自分という存在そのものを、一人の人間として案じてくれている。
ゾムは無意識のうちに、包帯の巻かれていない左手でエーミールの頭を抱き寄せた。
em「……ゾムさん?」
エーミールが驚いて身体を強張らせる。
だが、引き剥がそうとはせず、そっとゾムの背中に手を回した。
zm「……ずるいわ、エミさん」
ゾムの声が、いつもより小さく、少しだけ震えていた。
zm「そんなん言われたら……もう、怪我なんてできへんやんか」
em「ふふ……それは良かった」
エーミールが安堵の息を漏らし、ゾムの背中を優しく撫でる。
最強の戦闘員は、はじめて己の敗北を認めた。
刀傷でも銃傷でもなく、この男のたった一言と温もりに、完全に降伏してしまった。
数日後_
「なぁ、聞いたか? 最近のゾム、前線の立ち回りが尋常やないぞ」
「ああ……今まで以上に無茶しなくなったというか……」
廊下を歩く兵士たちの噂話を、書類を抱えたエーミールは素通りする。
医務室の扉を開けると、そこには案の定、先客がいた。
em「ゾムさん……おかえりなさい」
傷ひとつない健康そのものの体で、ゾムがソファに深々と腰掛け、退屈そうに足を組んでいる。
zm「おー、遅いぞエミさん。お茶淹れてくれる約束やろ」
em「はいはい、今淹れますから」
エーミールは二つのカップに温かい紅茶を注ぐ。
zm「ほら、今日は無傷で帰ってきたで」
em「流石です、お疲れ様でした」
エーミールが差し出したカップを受け取ると、ゾムは悪戯っぽく笑った。
zm「なぁエミさん。怪我してへんかったら、抱きしめるとかあかんの?」
em「……は?」
zm「手当ての代わりや。ほら、こっちおいで」
em「なっ……何を言ってるんですか! 早くそれ飲んで訓練にでも戻ってください!」
真っ赤になって抗議するエーミールを見て、ゾムは満足そうに目を細めた。
zm「訓練に戻れって……冷たいなぁ」
ゾムは熱い紅茶を一口すすると、カップをテーブルに置き、ソファから立ち上がった。
zm「ご褒美が欲しいねんけどな」
em「……ご褒美って、」
大柄な影がエーミールを覆い隠す。
逃げ場を無くすようにゆっくりと詰め寄られ、エーミールは思わず後ずさったが、背中がすぐに棚に当たってしまう。
em「ゾ、ゾムさん……? 何ですか、……っ」
目の前には、戦場の狂気を綺麗に削ぎ落とした、けれどどこか熱を孕んだ瞳で自分を見下ろすゾムの顔があった。
zm「なぁ、エミさん」
em「な、何でしょう……」
zm「俺な、ずっと勘違いしとったわ」
ゾムは両手をエーミールの脇の棚につき、完全にエーミールを閉じ込めた。
その距離は、お互いの息遣いが感じられるほどに近い。
zm「怪我したら優しく手当てしてくれるから、俺のこと特別に思ってくれてるんやと思ってた。でも……ちゃうんやろ?」
em「……」
zm「エミさんは、俺だけやなくて、みんなのことが大事で、誰一人として死んでほしくないし、傷ついてほしくない」
エーミールは気まずそうに目を逸らした。
医官として、そして一人の人間として、仲間の命を等しく愛おしく思う気持ちに嘘はない。
em「……はい。私は誰の命も軽んじたくありません。それはあなたも、他の皆さんも同じです」
そう答えたエーミールに、ゾムは「ふーん」と喉を鳴らし、少しだけ意地悪く口元を歪めた。
zm「でもな、エミさん。俺は嫌やねん」
低く落ちたゾムの声が、エーミールの耳朶を揺らす。
zm「『みんな大事な仲間です』で済まされたら、俺のこのヤバい感情の行き場がなくなるやんか」
em「…ゾム、さん……」
そこにあったのは、もはや戦場の鬼神の顔ではなく、一人の男としての執着と、溢れんばかりの恋情だった。
zm「俺を一人の人間として見てくれたんは、エミさんやんか、責任取ってよ」
em「責任、と言われましても……!」
zm「俺が無事に帰ってきたら、手当ての代わりに抱きしめさせて……いや、それだけや足りへんな」
ゾムはエーミールの顎を優しく掬い上げ、 強引に目を合わせられる。
zm「俺だけ見て、俺だけ特別扱いして……俺をエミさんの『一番』にしてや」
強情で、我儘で、どこまでも愚直な愛の告白。
エーミールの顔が、耳の先端まで真っ赤に染まっていく。
em「な……滅茶苦茶や……!」
呆れと、羞恥と、そして胸の奥から湧き上がる名付けようのない熱さ。
zm「滅茶苦茶でもええねん。エミさんが俺のこと人間にしたんやで」
至近距離で見つめ返してくるゾムの瞳には、一切の迷いがない。
zm「……返事聞くまで、離さへんよ」
抗うことを諦めさせるような熱に当てられ、エーミールは ゆっくりと視線を落とした。
em「……あなたって…人は……ほんまに」
エーミールは深々と溜め息をつくと、観念したように目を閉じた。
em「っ……はぁ…わ、分かりましたよ」
zm「……え、ほんまに!?」
意外な返答にゾムがパッと表情を明るくし、目を丸くする。
em「で、でも条件があります。……前線で掠り傷ひとつ作らんと、帰還すること。無茶な特攻をせず踏みとどまること。それができたら、その……『特別』を考えて差し上げます」
そこまで一気に捲し立てると、エーミールは少しだけ肩の力を抜いた。
em「……それと、あなたに万が一のことがあったら、私が一番悲しむということだけは、忘れないでください」
zm「……っ」
ゾムの喉が、くくりと鳴った。
『一番悲しむ』
そのたった一言が、どんな甘い言葉よりも深くゾムの胸に突き刺さる。
zm「……ほんま、敵わへんわ」
ゾムは降伏したように笑うと、エーミールの肩にポスリと頭を預けた。
zm「……なぁ、エミさん」
em「なんですか、」
zm「『特別』って、具体的に何くれるん?」
頭を乗せたまま、どこか甘えるような声でゾムが尋ねた。
調子のいい問いかけに、エーミールは思わず苦笑いを漏らす。
em「それは、……条件を達成してからです」
zm「もう達成してるやん!今日の任務も無傷やし、ここ数日ずっとやぞ?なんかくれや」
むくれたように顔を上げ、至近距離でエーミールを覗き込んでくる。
その瞳はどこまでも真っ直ぐで、子どものように無邪気な欲に満ちていた。
em「……ほんまに、現金な人やね」
エーミールは少しだけ考えるように視線を彷徨わせた後、意を決したように静かに息を吸った。
em「では……手始めに、これくらいでしょうか」
zm「ん?」
ゾムが首を傾げた瞬間。
エーミールは少しだけ背伸びをし、ゾムの頬にちゅっと軽く唇を触れさせた。
zm「……っ!?」
ゾムの動きが完全に止まった。
さっきまで余裕たっぷりに迫っていた最強の男が、まるで雷に打たれたかのように目を見開き、フリーズしている。
em「……無事に帰ってきた賢い子へ、ご褒美です」
エーミールは耳まで真っ赤にしながらも、どこか悪戯っぽく微笑んでみせた。
zm「な、な……っ、エミさん、お前……っ!」
数秒遅れて思考が追いついたゾムは、爆発したように顔を真っ赤にし、自分の頬を押さえた。
em「不満やった?では次回からは無しに…」
zm「無しにするわけないやろ!!」
ゾムは勢いよくエーミールの腰を引き寄せ、逃がさないようにガッチリと抱きしめた。
骨が鳴りそうなほどの力強い抱擁に、エーミールは「く、苦しいですゾムさん……!」と苦笑する。
zm「次からはそれ、口にしてな」
em「っ!? な、何を言っとるんですか……」
zm「約束やからな! 俺、これからどんな激しい戦場でもかすり傷ひとつ作らんと速攻で帰ってくるからな!」
耳元で宣言された宣言は、脅迫というよりも、この上なく熱い愛の誓いだった。
em「……はいはい。無事に帰ってきてくださるなら、考えて上げますよ」
それからゾムの異常なまでの『無傷への執着』は、前線での生存率と討伐効率を跳ね上げさせ、結果として味方の損害をも劇的に減らしていた。
em「(……本当に、有言実行しすぎです)」
書類を抱えて廊下を歩いていたエーミールは、遠くから聞こえる噂話に思わず苦笑いを浮かべた。
その時、廊下の向こうからドタバタと大きな足音が近づいてきた。
zm「エミさーーーん!!」
声を張り上げて走ってきたのは、他でもないゾムだった。
いつもの戦闘服姿だが、血の匂いどころか埃ひとつついていない。
em「ゾムさん!? 廊下を走らないでくださいと……って、わっ!?」
叫ぶ間もなく、エーミールは勢いよく抱きすくめられた。書類がハラハラと床に舞い落ちる。
em「ゾムさん!何をするんですか……!」
zm「エミさん!見てみ!今日も擦り傷一つないで!完璧やろ!」
ゾムはエーミールを抱きかかえたまま、自慢げに自分の体を誇示してみせた。
その瞳は、まるでテストで満点を取って褒められにきた子どものように輝いている。
周りの隊員たちが呆然とした目を向けているが、ゾムは一切気に留めていない。
em「……分かった、分かりましたから降ろしてください!書類も落ちてしまったでしょう!」
zm「降ろさへん!ほら、約束のご褒美!」
粘り強くねだるゾムに、エーミールは顔を真っ赤にしながら、周りの目を盗むようにそっと囁いた。
em「……後で、二人きりの時に……ちゃんとして差し上げますから」
zm「……っ!!」
その言葉を聞いた瞬間、ゾムの顔が一瞬で歓喜に染まった。
zm「よっしゃ!!すぐ書類拾うわ!!エミさん待っといてな!!」
急に素直になったゾムはエーミールをそっと床に降ろすと、猛烈な勢いで散らばった書類を集め始めた。
em「……本当に、調子の良い人なんですから」
前線の鬼神と恐れられた男が、一枚一枚の書類を慎重に重ね、エーミールに「ほら!」と胸を張って手渡してくる。
em「はい、おおきに……では、行きましょうか」
医務室のドアが閉まり、カチャリと鍵が回る音が静かな室内に響いた。
em「ゾムさん、何か飲まれま……わっ! 」
背後から伸ばされた腕がしなやかにエーミールの腰を抱き寄せ、そのままソファへと押し倒すようにして二人で倒れ込む。
em「ゾ、ゾムさん!?」
zm「約束やろ? 二人きりになったら『ちゃんとくれる』って言ったやんか」
上からのしかかる男の体温と、瞳の奥にギラリと灯る強い熱量に、エーミールは息をのむ。
em「……手際が良すぎますよ、ほんまに」
zm「当たり前やん。このために死ぬ気で戦ってきたんやから」
ゾムは満足そうに目を細めると、顔を近づけた。
呼吸が触れ合うほどの距離。
エーミールは顔を朱に染めながら、じっとゾムの目を見つめた。
em 「……約束、覚えていますね?」
zm「おん。『かすり傷ひとつ作らんこと』やろ? 完璧に守ったで」
em「それと……『無茶をしそうになったら踏みとどまること』です」
エーミールは指先を伸ばし、ゾムの頬に優しく触れた。
em「あなたが自分を粗末に扱わないこと……それが、私にとって何よりの嬉しいことなんです」
zm「うん、分かってる……なあ、エミさん」
待ちきれないように見つめてくるゾムの瞳に、エーミールはどこか愛おしそうに微笑み、そっと目を閉じた。
その許しに、ゾムはもう堪えきれなくなったように勢いよく唇を重ねた。
em「……っ、んっ」
エーミールは一瞬だけ体を強張らせたが、すぐにゾムの首に手を回し、その強引で愛おしい熱を受け止めた。
em「……っ、ん……はぁ……んっ」
何度も角度を変えては深く貪るような口づけが重なり、互いの熱い息が絶え間なく混ざり合った。
zm「……エミさん、」
ゾムは額をエーミールの額にこつんと押し当て、満足感に満ちた低い声でくくっと笑った。
em「っ……ゾムさん?……満足ですか?」
ゾムの情熱的な視線に耐えかね、エーミールが身体を引こうと身を捩る。
だが、ゾムはその腰を抱く腕にさらにぐっと力を込め、逃げる隙間すら与えずに再び引き寄せた。
zm「ん?なに言うてんの。まだちょっと触れただけやんか」
ゾムは意地悪く口元を歪めると、エーミールの耳元に顔を寄せ、低く掠れた声で囁いた。
zm「もうちょいご褒美ちょうだい」
em「なっ……!?今のだけでも十分すぎるほど特別だったでしょう!?」
zm「足りへん。全然足りへんわ」
ゾムはエーミールの抵抗をあっさりと片手で受け流し、その首筋へと唇を落とした。
ちゅ、と小さな音を立てて柔らかい肌を吸い上げられる感覚に、エーミールは跳ね上がるように身を震わせる。
em「っ……! ぞ、ゾムさん……ダメ、ですっ!」
zm「ダメちゃうよ。俺、今日なぁ……エミさんのことだけ考えて、戦ってきたんやぞ?ご褒美の追加してもバチ当たらへんやろ?」
言葉の途中で、ゾムの指先がエーミールのシャツの裾から忍び込み、脇腹の柔らかい肌に直接触れた。
em「そんな無茶苦茶な理屈が通るわけ……んぁっ!?」
ゾムは噛みつくように、けれど愛おしさを込めてエーミールの鎖骨に歯を立てた。
傷跡などひとつもない純白の肌に、自分のものだと言わんばかりの赤い痕を刻んでいく。
em「くっ……ぁ……っ、ゾム……さん……っ」
zm「なぁ、エミさん……最後まで面倒見てや」
em「はぁ、っ……本当に……勝手な、人……やっ」
エーミールは涙目になりながらも、首筋に回した手に力を込め、諦めたようにゾムの頭を自分の方へと引き寄せた。
em「明日、仕事に支障が出たら……本当に許しませんからね……っ」
ゾムは猛獣のような笑みを浮かべると、今度は逃がす気などない深いキスを落とした。
em「ん……ぁっ、ゾム、さん……っ!」
服の隙間から滑り込んできたゾムの熱い手が、エーミールの脇腹から背筋へとゆっくりと這い上がる。
zm「エミさん……肌、めちゃくちゃ熱いな」
em「だ、誰の……せいで、こうなっていると思っているんですか……っ」
首筋に執拗に落とされる口づけと、容赦なく体を撫で回す手の熱に、エーミールは視界が熱く滲むのを感じていた。
zm「なぁ、エミさん」
ゾムは一度顔を上げ、涙目で自分を見上げるエーミールの顔を愛おしそうに見つめた。
親指で、微かに湿ったエーミールの目元を優しく拭う。
zm「……前さ、俺が血流して帰ってきたら、エミさんこんな顔して泣きそうになってたやん?」
em「……っ、思い、出させないで……」
zm「おん、ごめんな。でもな……」
ゾムはニヤリと悪戯っぽく笑いながら、エーミールのシャツのボタンを一つ、また一つと手際よく外していった。
zm「怪我なんかせんでも……こうやって、あん時よりずっとヤバい顔してくれるん……たまらんわ」
em「~っっ!? な、何を……言っ……んぁっ!?」
言葉を遮るように、ゾムの唇が胸元へと滑り降りる。
エーミールは脚をキュッと竦ませ、ゾムの肩の布地を強く掴んだ。
em「っ!…ゾム……さん…っ…む、り…っ」
zm「逃げないの、エミさん」
em「んっ……ぁ……っ」
重なり合う熱と吐息が、部屋の静寂を静かに溶かしていく。
em「あ……っ、ゾム、さん……そこ、は……」
zm「ここか? エミさん、声……我慢せんで」
エーミールの肌はどこまでも柔らかく、少し指を滑らせるだけで微かに震えた。
その一挙一動が、ゾムの胸奥にある征服欲と愛おしさを際限なく煽り立てる。
em「……っ、く……だ、め…っ」
zm「……エミさんの全部、俺にちょうだい」
em「……ぁ……ゾム…さ…んっ」
エーミールが零した掠れた声に応えるように、ゾムは何度も、何度も重ねるように唇を奪った。
em「……ん……ふ……っ」
息が弾み、エーミールの瞳にうっすらと涙が浮かぶ。
その涙をゾムは愛おしそうに舌で掬い取り、そのまま首筋から鎖骨へと熱い痕を幾重にも刻み込んでいった。
zm 「エミさん……俺、ほんまに幸せやわ」
em「……っ……何を言ってるんですか……」
zm「ほんまのことやもん。怪我して手当てされてた時より、何万倍も……今の方が満たされてる」
首元に顔を埋めたまま呟かれたゾムの声は、どこか甘えたように震えていた。
戦場の鬼神と恐れられた男が、子どもみたいに素直な愛を口にしている。
em「……はぁ……っ」
エーミールは苦笑するように息を吐き出すと、ゾムの頭を優しく抱きかかえた。
em「だから……言ったでしょう。あなたが無事でいてくれるだけで、良いのだと」
zm「おん、覚えた。もう二度と忘れへん」
ゾムは顔を上げ、満足そうにニヤリと笑った。
zm「じゃあ……朝までご褒美、もらうからな」
em「……っ、あ、明日の仕事に響いたら……本当に、許しませんからね……っ!」
強がりな言葉も、すぐに甘い吐息へと書き換えられていく。
夜が更けるにつれ、部屋を包む熱気は一層深まり、二人だけの濃密な時間が流れていった。
em「……っ、ん、あ……っ、ゾム、さん……!」
zm「エミさん……もっと力抜いて。俺のこと、ぎゅってして」
ゾムは掠れた声で囁きながら、汗ばんだエーミールの額に何度も優しく唇を落とした。
zm「そう…上手」
em「ん、っ…むり、っ……そこ、いやや…っ」
zm「ん?ここ、嫌なん?」
ゾムの手つきはエーミールの身体を気遣うように、けれど溢れ出る欲望を抑えきれずにどこまでも執拗だった。
em「んっ、…だ、だめっ!…んあっ」
zm「あーやばっ…気持ちええね、エミさん」
em「ぁ……っ、……むりっ…んっ!そ、こ…いやっ」
zm「そんなに嫌なん?…じゃあもうちょい奥の方がええ?」
em「っん… ち、ちがっ……んぁっ!?」
意地悪く腰を揺らされ、エーミールは甘い悲鳴とともにゾムの肩に爪を立てた。
そのささやかな抵抗すらも誇らしい功績のように受け止め、ゾムは満足そうに喉を鳴らした。
zm「っ……はは、痛くしてへん? 大丈夫?」
em「……っ、いまさら……何を、聞いて……っ」
zm「だって痛い思いはさせたないしなぁ」
からかうように笑うゾムにエーミールは自ら手を伸ばし、ゾムの首筋を抱き寄せた。
ゾムは一瞬だけ驚いたように目を見開き、すぐに歓喜に歪んだ表情でそれを受け止めた。
em「……ん、っ……ふ……」
甘い吐息と、肌が触れ合う熱い音が静かな部屋に響き続ける。
em「っはぁ……調子…乗りすぎ……や…っ」
zm「はは!最高…っ」
耳元を掠める低く熱い声と、容赦なく注ぎ込まれる甘い痺れに、エーミールは息を詰まらせた。
zm「じゃあ……気持ちええんやんな?」
em「んっ…な…っ…もぅ、るさい…っ、んっ…」
頭の中が真っ白に痺れていく中で、問いかけに応じまいと必死に唇を噛み締める。
em「っ!…っんぁっ…ぃっ…んっ!」
zm「……黙ってないで、教えてや」
em「んっ!ぃ、いやっ!…んあっ」
zm「ほら、気持ちええん?エミさん」
em「んっ……あ……っ、もぅ…っ気持ちっ…!気持ちいからっ…んあ゛っ!」
涙で濡れた瞳を限界まで潤ませ、観念したように溢れさせた素直な告白。
それを聞いた瞬間、ゾムの瞳の奥に蠢く執着の熱が、爆発するように跳ね上がった。
em「んぁっ! っゾム、さん……っ、あ゛……っ!」
自分を求めて乱れるエーミールの全てを喰らい尽くすように、ゾムは再び深く、激しく唇を重ねていく。
em「っふ…んぁっ! もぅっ…ぃ、っちゃ…っ!」
zm「あー、あかんわ……っ、可愛すぎ」
em「と、とまって……んあ゛っ……だ、めっ!」
zm「んっ……はぁ…一緒にいこ、な?」
固く繋がれた指先が強く握り締められ、爪がゾムの手に食い込む。
em「あ゛……っ、ぁっ、ゾム、さ……んあっ!!」
zm「っ……はぁ、エミさ……っん!」
em「ぃ、…っんあ゛っ!!…っんぁああっ!!」
何度も何度も甘い熱を叩き込まれ、エーミールはついに限界を迎え、全身を激しく跳ねさせた。
em「はぁ……っ、んぁ……っ……ぁっ……はぁ…っ」
エーミールは背中を大きく反らせたあと、荒い息を吐き出しソファへ沈んだ。
zm「……はは、エミさん……大丈夫か?」
悪びれもせずニヤリと笑ったゾムは、ぐったりと息を弾ませるエーミールの体を抱き起こし、自分の上へと引き寄せた。
zm「ほんまごめん、でも可愛すぎて加減できへんかったわ」
ゾムはソファの背もたれにもたれかかり、エーミールをすっぽりと腕の中に包み込んだ。
em「……もう、明日ほんまに仕事ならへんかったら……あなたのせいですからね」
zm「ええよ、訓練サボって看病中したるから」
em「……そういう問題やありません」
呆れながらも、もう抗う気力すら残っていないエーミールは、観念したようにゾムの胸にふわりと額を預けた。
規則正しく響くゾムの心音と、心地よい体温がエーミールを穏やかな眠りへと溶かしていった。
コメント
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すっごい表現が大人っぽくて好きです…zmさんがemさんのこと大好きなことがめちゃめちゃ伝わりました…好きです…
みさん、素敵なお話をありがとうございます……!🌷 ゾムの「怪我をすればエミさんが自分だけを見てくれる」という歪んだ飢え方が、冒頭からもう苦しくて切なかったです。でも、それがエーミールの「あなたは兵器じゃない、一人の人間です」というまっすぐな言葉で少しずつ解けていく流れが本当に美しかった……。特に、消毒液倍の脅し(笑)と、最後は無傷で帰るのが愛の証明になるという二人だけのルールに変わるところにじんときました。エミさんが能動的に頬にキスをするシーン、めちゃくちゃ好きです。あの「賢い子へご褒美」という台詞に、エーミールの優しさとちょっとした悪戯心が詰まっていて。 R-18の後半は直接的な描写を繰り返さずとも、お互いを求める気持ちの熱さと、最後の「一緒にいこ?」というゾムの優しい声にすべて集約されていたように思います。二人の関係性がこれからどう変わっていくのか、続きもとても気になります……!