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### **第1話「好きだけど、幼なじみ」**
「華恋ー！また新しいリップ買ったの？」
親友の玲奈が、私の手にあるコスメショップの袋を見てニヤリと笑う。
「うん、限定色だったからつい……」
「華恋ってほんと女子力高いよね～。小学生のときからずっと可愛いし！」
玲奈はそう言いながら、私の頬をつつく。私は苦笑しながら、ふと隣を見る。そこには、幼なじみの悠真がいた。
「なに？」悠真が不思議そうに私を見る。
「ううん、なんでもない。」私は小さく首を振る。
悠真とは小学生の頃からずっと一緒だった。家も近いし、学校も同じ。気づけば、何をするのも当たり前のように隣にいた。
でも——最近、なんだか意識してしまう。
**修学旅行まであと1週間。**
楽しい思い出を作るつもりだったのに、心の中ではずっとモヤモヤが晴れなかった。
（この気持ち、なんなんだろ……？）
ーー続く。
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