ジムは駅の近くにあった。
自宅から歩いて20分のところだ。
名前は『ファイヤー・フィスト』
俺は恐る恐る自動ドアをくぐった。
『すみません・・・』
『何だね?今忙しいんだ』
代表的な人物はそう言った。
『何か用かね』
『ここに入会したくて・・・』
『そうか新入生か。名前は?』
『ジャック・カイルです』
『ジャックか。呼びやすい名だ。私はスミスだ』
彼はそう言うと紙切れをよこした。
『なら今月中にでも契約書にサインして持ってくるんだ』
『分かりました』
『君筋肉がバランス良く発達しているな。何か競技でもやってたのか?』
『いえ、軍人でしたが退役しました。体はその時に鍛えられた物です』
『軍隊か・・・。色々考える事もあるだろうが、国の為に闘ってくれたんだな。ありがとう。軍隊がいるから平和がある』
『いや、そんな事はありません。軍人はただの人殺しです。どんな理由があってもそれは事実です』
『それはやむを得ないことだ。あんまり自分を責めるなよ。まあジャック、君の気持ちは分かった。入会用紙を持って来る事を楽しみに待ってるぞ』
『分かりました。失礼します』
俺は自動ドアをもう一度くぐり抜けた。
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