テラーノベル
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「そっちに行ったわ!」
「くそー!剣が振り回し辛れぇ!」
逃げ回るゴージャススライムに、いいように躍らされてるな…。
しかも、そっちを追うのに一生懸命で、他のスライム達から与えられるダメージはシカトするという徹底ぶり。
割合、残念な光景だ。
それにひきかえ、盗賊くんは真面目かもしれない。ゴージャススライムは二人に任せたとばかりに、他のスライム達と対峙している。
今戦っているのは、一角スライム。なんの角だかは分からないが、ドワーフ爺さんが持って来た武器の中にあったヤツと合成した。
盗賊くんが繰り出すナイフの攻撃を、体から飛び出した角で上手く受け、キン!キン!と小気味良い音をたてながら戦っている。
と思った瞬間、なんと角がミサイルみたいに飛び出した!
利き腕にダメージを受け、呻く盗賊くん。
面白い技だけど…それ、一発放つと角なくなってる…。大丈夫なのか?一角スライム…。
魔族魔術師のスピーディな回復で復活した盗賊くんは、丸腰の一角スライムを瞬殺してしまった。ああ…やっぱりな…。
そして、魔族魔術師も、実は珍しく苦戦している。
「くっそ、腹立つ!」
魔族魔術師の服はすでにボロボロ。さっきから何発か属性を変えては放っている魔法が、尽く反射されはね返ってくるからだ。
「あれ…ミラーガードと合成した子だね」
ゼロが呟く。そう、魔法反射の効果がある盾、ミラーガードの能力だろう。魔術師には鬼門の能力だ。
「ちくしょう!こいつはムリだ!代わってくれ!」
ついに諦めたのか、魔族魔術師が盗賊くんに話しかけた。
その時。
ふいに木の影から現れたのは、黒いスライム。そいつは魔族魔術師に軽く体当たりしたと思ったら、あっと言う間に去って行った。
「あれ…不思議玉と合成したヤツだよな」
名前も、ステータスも、スキルも、全てが謎な不思議スライム。
行動も謎だった。
「……?なんだったんだろうね?」
「ああ…たいしてダメージも与えずに行っちまったな。」
ゼロと顔を見合わせるが、もちろんワケが分からない。首を傾げつつ、またモニターに目を向けた。
モニターの向こうでは、ゴージャススライムに翻弄されて、戦士姉弟がそこそこ傷だらけになっていた。……二人がかりでどんだけ手こずってんだ?
「グリード!回復お願い!」
女戦士のお願いに、魔族魔術師はちょっと呆れたように杖を掲げ…
何故か、青くなった。
コメント
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うわっ、魔族魔術師が回復魔法を唱えようとして急に青くなった…何があったんだろう。ゴージャススライムに翻弄される戦士姉弟も「残念すぎる!」って思わず笑っちゃいました(笑)一角スライムの角ミサイル、確かに面白いけど一回使い切りなところがスライムらしくて可愛い。そして謎の黒いスライムの行動…これは絶対後で効いてくる伏線ですよね。設定の細かさが光る回でした!