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窓辺のあの子

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窓辺のあの子

3 - 第2話

♥

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2023年05月31日

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僕はいつも嫌なことがある度に、学校の裏に行く。

プールへ向かうんだ。

プールのあの匂いと水の音が僕の心を溶かしてくれる気がして、気づけば僕は、いつもそこに向かってしまうようになっていた。

この時間帯は誰も居ないから、自分だけの世界だ。


さすがに制服のままプールに足を突っ込むわけにはいかないから、僕は更衣室で着替えていた。

〜♪♪〜〜♪♪♬.*゚

歌声がした。

(綺麗な声だな。男子校なのに、誰が歌ってるんだろう。)

ルルル〜、と歌う声はあまりにも澄んでいるから、男子から出る声とは想像もつかなかった。

僕はすぐに着替え終わった。早く足だけでも水に浸かりたいと思ったからだ。それと、あの歌の声の主をこの目でしっかりと見たかったんだ。


気づかれないようにそっと扉を開ける。

僕はハッとした。

ゴクリと喉がなる。

『人魚』だ。

肌は少し緑がかっているし鱗もところどころある。耳はヒレのような形だ。真珠のベールのような尾ビレは、薄く繊細でキラキラと輝いていた。

長年信じてきた僕にとっては、夢のような時間のはずなのに、さっきから僕の心臓はうるさいぐらいになっている。

ー誰かに似ているー

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