テラーノベル
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歯車が軋みあって僕の終わりの近づきを告げる
もう声も出ずらくなりぎこちない笑みを浮かべる
僕には感情がない
ただ、これも神様の思し召しなんだと
奏でる音楽
歌姫と呼ばれたかつて
誰かを愛してみたかった
誰かのことを思って泣きたかった
あの子は元気かな
綺麗な茶髪を1つに括ったあの子は
感情のない僕でも愛してくれた
泣けないし笑えない
ただただぎこちなくどこか虚しさを孕んだ僕のこんな顔を大好きだと言ってくれた
あれが初恋だったんだと否が応でも気付かされる
だってあの子の笑顔は眩しくて 幸せに満ちていて
光の入らないドールハウスにずっといる僕には眩しすぎる太陽のようだった
名前も知らない人達のために歌わなくちゃならない
嫌でたまらなかった
だってその人たちがみているのは”歌姫の僕”だから
歌えなくなった途端興味を無くす
捨てられたおもちゃみたい
今から何年前のことかな
もう、随分昔のこと。
男なのに女みたいな声だといじめられ続けた男の子がいてね、その子は医者に頼んだの
既に亡くなった人の声帯と自分の声帯を入れ替えてくださいって
高額の支払いが用意されたから医者はそれに目が眩んで手術するって言っちゃったの
でもその時代は医学が発展してなかったから声帯を取り出すところまでは出来たんだけど上手く繋がらなくてその子は声を失っちゃったの
それで、取り出した声帯をどうしようって話になって
とある人形技師のところに持って言って人形にしてもらったの
その人形は歌姫って呼ばれて人気が出てそのあとは、、、しらない
分かっちゃった?そう。それが僕
こんな僕を好きって言ってくれて笑いかけてくれたあの子はどうなったかな
人形に寿命は無いし、人間の一生は人形にとってのほんの一瞬だから
気づかないうちにいなくなったちゃったのかな?
寂しいな
目が濡れてる
僕にも感情が芽生えたんだね
もっと早ければよかったのに
早ければあの子にお礼をいえたのに
早ければあの子を思って泣けたのに
眠くなってきた
まぶたが重いな
掠れた声でつぶやく
ー来世はあの子と同じ人間になって出会えますように
🧔♂️今日から本社に入ってきた獅子尾くんだ
🦁獅子尾悠佑です
💎(なんか見た事ある、、、?)
💎(ー来世はあの子と同じ人間になって出会えますように)
💎願いがかなったんだね
🦁ほとけ?
🦁遅れるで?
💎ないちゃんの家遠くない!?
💎なんであにきはそんな早く歩けるのさ!?
🦁筋トレとかしてるからかなぁ、、、?
🦁せや、ほとけもやる?
💎断固拒否
🦁あかんの、、、?(´•ω•̥`)
💎わかったから!
💎その目やめてぇ!
🦁やったぁ!
💎上手く乗せられた気がする、、、
ーあれから歌い手グループに入って僕たちは楽しくやってます
あ、あにきは僕の可愛い彼女でもあるんだけどね?
実はあにきが前世を思い出してくれたんだよ!
思い出してからは毎晩あんなに可愛かった歌姫に攻められるなんて、、、ってプライドズタズタになるらしいよw
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