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“彼との会話の始まりはほんの些細な出来事だった…”《私はハピー・アンジェ。鳥の獣人族で人はたまに私のことを人面鳥(ハーピィ)と呼ぶ。彼との出会いは廊下での事…》
〜廊下〜
ハピーとデュースが廊下ですれ違った
デュース「…あの!」
ハピー「!」(デュースの方を振り返った)
デュース「あ、その…」
ハピー(確か彼は…)「デュース・スペードくん、だっけ?」
デュース「あ、ああ。僕を知ってるのか?」
ハピー「うん。クラスメイトだけなら…。僕に何か用?」
デュース「あ、実は用はなくて…」
ハピー「?じゃあ、なんで声かけたの?」
デュース「それは…綺麗な金髪だったからつい声をかけてしまって…///」
ハピー「…ぷっ、あははは!何それ、あははは!」
デュース「そ、そんなに笑う事ないだろ⁈///」
ハピー「あー、ごめんごめん。そういうふうに言われるの初めてでつい。君、面白いね。(手を出した)僕、ハピー・アンジェ。よろしく」
デュース「!ああ。デュース・スペードだ。改めてよろしく」(ハピーの手を握り、握手した)
《この時からデュースくんとよく過ごすようになった。部活が同じこともあり、勉強を教えたりもした》
〜図書室〜
ハピー「ここはこの公式を当てはめればいいよ」
デュース「えっと…(実践した)出来た!ハピー、出来たぞ!」
ハピー「やったね、デュースくん」
デュース「ありがとう。でも、ハピーのおかげだ」
ハピー「僕?」
デュース「ああ。僕1人じゃ解けなかった。ハピーが分かりやすく教えてくれたから出来たんだ」
ハピー「そ、そうかな?」
デュース「そうだよ!ハピー、ありがとな」
ハピー「…うん」
《褒められたのは初めてではない。ただ褒め慣れていないだけ。でも、不思議だった。彼の言葉はどこか空のように澄んでいたから…》
〜中庭〜
ハピー「ふぅ…」(ベンチでひと休み)
ルーク「ボンジュール!」
ハピー「うわっ⁈びっくりした…。気配消して来ないでくださいよ、ルークさん」
ルーク「ふふっ、すまない。中々癖が抜けなくてね」
《彼はルーク・ハントさん。私を家族として迎えてくれた恩人であり、兄的存在だ。たまにこうして私の心配をしに来てくれる》
ルーク「調子はどうだい?ハピーくん」(隣に座った)
ハピー「元気ですよ。友達と楽しく過ごせてます」
ルーク「それは良かった」
ハピー「あ、でも最近少し気になる事があって」
ルーク「気になることかい?」
ハピー「はい。前に友達に褒められたんですよ。でも、ルークさんや他の人とは違っていて。なんか体に馴染むような優しいそよ風のような…」
ルーク「…なるほど」
ハピー「ルークさんはこの気持ち、分かりますか?」
ルーク「そうだね。私は知っているけど、答えは教えられないんだ」
ハピー「え、なんですか?」
ルーク「そうだね。(ハピーの前でしゃがみ込みハピーの両手を握った)これはハピーくん自身の気持ちなんだ。だから、私が名前や答えを付けてしまったら君自身のものじゃなくなってしまう」
ハピー「つまり、答えは自分自身で見つけないといけないってことですね」
ルーク「ウィ。(立ち上がった)きっと君なら見つけられるさ。困ったら、また私のところへ相談しておいで」(ハピーの頭を撫でた)
ハピー「…はい」
《この気持ちに対して答えはまだ分からない。けど、》
“君の澄んだ瞳なら私の答えを見つけられそう”
〜to be conteneu〜