私は高校2年生の頃、大好きだった親友が交通事故で死んだ。
交通事故で死ぬとか、ドラマや漫画でしか見た事がなかったから、本当にこんな事あるんだ、と思った。 私は親友だと思っていたけれど、あっちが親友だと思っているかは想像がつかなかった。ただ「親友」と言う言葉を使いたかっただけなのかもしれない。でも友達が居なかった私に朝「おはよう」とか「バイバイ」とか言ってくれるのが嬉しかったんだ。交通事故にあったと聞いた時は、悲しみより驚きの方が何故か大きかった。もちろん学校では大騒ぎ。別のクラスでは大泣きしてる子も居た。
「𓏸𓏸ちゃんのやつやばいよね。」
「𓏸𓏸轢いた人も亡くなったって」
「え、あの3年の人?」
「え〜、怖」
色んな声が聞こえる、私は𓏸𓏸ちゃんが頭から離れなくなった。
部活終わりに𓏸𓏸ちゃんのお母さんとお父さんと1組の先生が話していた。お母さんはすごく泣いていて、お父さんはお母さんの背中をずっとさすっていた。私まで悲しくなりながら家に帰った。
次の日𓏸𓏸ちゃんの件が新聞に載ったとクラスの人が持ってきた。そこには小さく𓏸𓏸ちゃんの事が書かれていた
「あんなに大事になっていたのに、」
他にも色んな人が亡くなっている事が載っていた。
新聞に載っている記事。ニュースになっていること。全員家族がいて、友達がいて、知り合いがいて、大切な人がいて、大好きな人がいて、ものすごく簡単に書いてある事だけど、、全部が重いこと。私は思った。
「人は簡単に死んじゃうんだ、」
どれだけ真っ当に生きていたって、どれだけ性格が悪くたって、ある時何かしらで簡単にこの世を去る。
私は、1人でも悲しくならない世界になって欲しいと心から思えた。
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