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黒凪・白鶴
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「……寝た……?」シャルロはふらりと倒れ込んだウルミヤの身体を支えながら呟く。
支えた身体はじんわりと熱い。
「……熱があるのか……」
そのせいで身体がだるいのだろう。
(とは言えうるが人前で寝るなんて……一体何年ぶりだ……?)
ここ数年間、メイドや他の王子たちの前ではもちろんの事、シャルロの前ですらいつも神経を張りつめさせて一切の隙も見せることなど無かった。
(……さっきのレム達に対する態度といい……)
「……一体何があったって言うんだ……」
熱い体をそっとベッドに降ろし、上から優しく布団をかける。
(……だけど今だけは……“あの頃”のようにさせてくれ……)
サイドテーブルに置いていた水が張られた桶の淵をトンッと軽く叩く。その瞬間、ぬるくなっていた水が一瞬で氷水レベルの冷水に変わった。シャルロの持ち属性である氷魔法の非常に精密な操作だ。
(……うる、こんなに嫌われてたのか……)
傷口から雑菌が入って発熱するかもしれないから、と冷水とタオルを用意させていたのだが、タオルは床に落ちたままだし、水がぬるくなっていても誰も変えに来ない。
(……俺は知ってるよ、うるは悪くないって)
床に落ちたタオルを拾って汚れを払うが、付いた埃はなかなか取れない。
床に擦り付けた訳では無いだろうに。部屋が掃除すらされて居ない証拠だ。
(いくら嫌いだからって自分の仕事放棄するなよ……職務怠慢罪に処すぞ)
軽く恐ろしい事を心の中で呟きながら、シャルロは部屋の外で待機していた自分の侍従にタオルを数枚持って来るように命じる。
数分と待たず侍従が数枚のタオルを持ってきてくれた。さすが色々と厳しいシャルロの侍従だけあって仕事が速い。
「ご苦労、また外で待っていてくれ」
「御意」
侍従が出て行ったのを確認してから、新しいタオルを冷水に浸して軽く絞ってからウルミヤの額に乗せる。
「……ん……」
冷たかったのか微かに声をもらしたが、起きる事は無くまた深い眠りに落ちた。
(……相変わらず可愛いな……)
もちろんそんな事は口が裂けても言えないが。
コメント
1件
うおおおおシャルロの細やかな優しさに胸が詰まる😭💕 普段全然隙見せないウルミヤが倒れて、しかも「可愛い」って心の中で思っちゃうシャルロ…口が裂けても言えないってのがまた最高にエモい!! 氷魔法で水冷やすシーンとか、タオル取り替えるところとか、全部愛情じゃん…でも周りの扱いの酷さにちょっと切なくもなるよ…このコンビ尊すぎる〜✨