俺には好きな人がいた。
「ソウー!いっしょにあそぼ!」
「ソウって優しいね!」
「ソウは俺の、自慢の弟だ。」
ソラ。俺の実の兄だ。優しくて可愛くて笑顔が素敵な人。俺はそんな兄さんを昔から……犯したくて、堪らなかった。
しかし、それが悟られないように、なるべく優しく接した。まぁ、兄さんが虐められていたときは耐えきれず、ゴミ共に殴りかかってしまったけど。それでも、優しく接していたつもりだった。
しかし、兄さん含め周りの人には、そう思われていなかったらしい。その結果、両親からは虐げられ、兄さんからは避けられるようになってしまった。
「4ねばいいのに」
「生まれて来なければよかった」
そんな言葉を幾度となくきいた。俺の心は徐々に壊れていった。
そんな時、唯一の支えである兄さんが、家を出ていった。
ぷつんと、何かが切れた感じがしたつぎの瞬間、俺はソラが住んでいるアパートに向かっていた。
親から無理やり聞きだした部屋のチャイムを鳴らす。ピンポーンと音がすると、中から不用心にも誰かを確認せず、ガチャっと開かれる扉の音とともにソラが出てきた。
ぶかぶかのTシャツを着ているソラ。首元があらわになっており、その襟元の奥からは、可愛らしい飴玉のような突起物が覗かれた…と、今はそんなことを考えている場合じゃない。
「どちらさま…」
ソラと目が合った瞬間、俺は瞬間的にソラのみぞおちに一発入れた。
お”ッ、と苦しそうな可愛らしい声をあげた後、気絶したのか俺の方に倒れ込んできたため、俺はその華奢で滑らかな体を優しく受け止めた。
そして、これから起こることに罪悪感を抱きつつ、下半身に熱を帯びさせた。