kyrt+ほんのりgtus要素あります。苦手な方は🔙
何でも許せる方向け
「お前、ガッチさんのこと好きやろ」
side uszw .
盛大に噎せた。唐突すぎてびっくりするよこいつはまったく。
「え、違うん?」
「違うよ!バッカじゃねえの…」
「…そっか〜」
慌てて否定するが、目の前の男_レトルトは、意味ありげにうんうんと頷き、本題へ入る。
「まあそれはどうでもいいんだけどさ、おれキヨくんが好きやねん」
「だろうな」
「えっ」
なんだその態度。どう見てもお前ら両想いだろうが。…気付いてないのか?
「…、マジか」
「逆になんで分かったん…?隠してたんやけど」
「隠しきれてないんだって。お前ら分かりやすすぎるんだよ」
「えぇ〜…」
レトルトがぼやくが、無視して話を進めることにする。
「で、それでなんか用?」
「だから、キヨくんと付き合いたいな〜って…どうしたらいいですか牛沢先生」
逆にまだ付き合ってないのがびっくりだよ、と小さく呟き適当に返事をすることにした。
「告白して許可もらって付き合えば?」
「そういうことやないねん」
「じゃあどういうことよ」
「キヨくんにおれのこと好きになってもらうにはどうしたらいいんかな」
ほんのり赤くなった耳を隠すように、レトルトが珍しく酒に口をつける。
…まあ、相談には乗ってやるか。こんなに勝ち確定なのも珍しいけどな。
「うーん…避けてみる、っていうのは?」
「避けてみる…?」
「お前らっていつもベタベタしてるじゃん。押してダメなら引いてみろ、じゃないけどさ、離れたらキヨもお前の大切さに気付くかもよ?」
なるほどぉ、とレトルトは呟く。
「ちょっと寂しいけど…試してみる。ありがと」
「じゃ、今日はお前の奢りな」
「ええっ!?…お手柔らかにお願いします」
ふふっと笑い酒に口をつけると、目の前の男は全て見透かしたように言う。
「でもやっぱりお前、ガッチさんのこと好きやんな?」
…なんでわかんだよ。
side ky .
「俺うっしーのこと好きかも」
ちょうど牛沢が噎せているのと同時刻。二人の男達も、同じ話題で盛り上がっていた。
「え、何、それは恋愛的にってこと?」
「うん」
「うわマジか〜…頑張ってねガッチさん、応援してるわ」
素直にそう言うと、ガッチさんは目を瞠った後にふっと細める。
「ありがと」
「…で、何?本題は」
「バレたかぁ。…キヨは好きな人とか居ないの?」
「えー好きな人?居ないかなぁ…出会いもないし」
「あ、え、…そっか」
なんだその態度は。俺に好きな人が居ないのが珍しいって?うるせえ。
「キヨはレトさんが好きなのかなーって思ってたから、ちょっと意外かも」
「ぶっ」
思わず吹き出しそうになる。…俺がなんだって?レトさんを???
「あはは。顔真っ赤」
「気のせいだから!!!」
そういうことにして考えないようにする。
気のせいだ、一時の気の迷い。だから、急にレトさんに会いたくなってしまったのもきっと気のせいだ。
side ky .
レトさんの様子が変だ。
一ヶ月前_ちょうどガッチさんとサシ飲みに行った、その頃からレトさんから連絡が来なくなった気がする。俺から連絡しても断られることが多くなった気がしてならない。
「それで相談しに来たってわけ?俺に?」
「いや…うっしーにはなんとなく相談しづらくて…」
はあ、とガッチさんがため息をつく。こっちは真剣に悩んでんだぞ。
「まあでも実際、俺もうっしーに避けられてる気がするんだよね」
「うーん…何してるんだろうねあのふたり…」
「最近二人でよくサシ飲みに行ってるらしいしね」
「…え?」
ガッチさんの言葉に衝撃を受ける。二人で、飲みに?
いや、今もそうなんだけど、でもこれは相談で、あの二人は違う意味かもしれない…?
…説明がついてしまった。避けられている理由、俺に言わず行っているらしいサシ飲み。
「_@ふたりは、つきあって、_」
言葉と水分が、ぽろぽろ零れる。
「ぇ、なんで俺、泣いて、」
ガッチさんが困ったように眉を顰め、酒を傾ける。
「ぁ、ごめ、がっちさ、」
「大丈夫、大丈夫だから。…落ち着いて?深呼吸、深呼吸」
頭を撫でられながらゆっくり吸って吐いてを繰り返していると、流れていた涙は止まり、心が落ち着いてくる。
「…落ち着いた?」
「うん、ありがと」
滅多に飲まない酒をちびちび飲みつつ、思考を整理することにする。
「…なんで泣いたのか、聞いてもいい?」
「えっと、二人が…違う、レトさんがうっしーのこと好きだと思ったから…?」
言葉にして初めて、自覚した。
俺は、レトさんのことが、好き。
ぶわりと顔に熱が集まる。向こうにも、きっと悟られているだろう。
「気付いた?」
「…うん、ずっと気付かなかった、…なんでだろ」
「それは分かんないけどさ、でもお前がレトさんのこと好きなら、」
「ぁ、」
同時に、悟る。___この恋は叶わないものだ、と。
「ぁ、うう、っ、…っ、」
レトさんがうっしーのことを好きなら、俺は、この気持ちは、報われないのだ。
…ガッチさんも何かを察したのか黙っている。
ひとしきり泣き終わったあと、ガッチさんを見つめる。
「…ごめん、俺が呼んだのに」
「大丈夫。どしたの?」
「…レトさんのバカ!!!」
思ったより大きな声が出た。ガッチさんもびくりと体を震わせる。…個室で良かった。
「もうさぁ…あんな態度とるくせに…もう…やだ」
「…あはは。大変そうだね」
「もうこんな時は酒だよ酒。酒しか勝たん!」
「飲みすぎないでね?」
ガッチさんの言葉も話半分に、追加の飲み物を注文した。
side ky .
あたまがふわふわする。たしかがっちさんとのんでて、それで、
「キヨくーん?」
れとさん?なんでここにれとさんが、あぁ、ゆめかあ。ゆめならちょっとぐらいあまえても、いいよね。
「んん…れとしゃ…すき…」
「…は、」
うっしーもがっちさんもいるのかな。さっきちらっとみえたきがするけど。
…うっしー…
うっしーにはかてないんだ、きっと。れとさんはうっしーがすきで、それでおれは、
「!?ちょ、キヨくん…泣かないで、」
「ぅう、れとさんのばか…」
「あーあ、レトルトがキヨ泣かせたー」
「ちょ、違うって!!どうすればいいのこれ」
「お前が責任とれば?」
「責任つってもさぁ…おれなんもしてないよ?」
「………。………………。……………………………。ソウデスネ」
「おい!!!」
「キヨー、お前はレトさんに何して欲しい?」
がっちさんとめがあう。なにしてほしい、かあ。
「…なんでもいい?」
「いいよ」
「ちょ、」
「………じゃあ、ちゅーして」
「あ、え、キヨくん…??」
れとさんがあわあわしている。…ゆめのなかでもれとさんはうっしーのことが、
「うっ、ぅぅ…」
「ほらやっぱりレトルトが泣かせてるじゃん」
「えっ、ええ…」
「ほら早く!」
「うぅ〜…目閉じて、」
ゆっくりめをとじるとそっとくちとくちがふれあう。
あまくて、しあわせで、きもちよくて、
「もっと、」
「ちょ…ん、」
れとさんのくびにてをまわすとなんどもきすをしてくれる。すき、すき、だいすき。
「ん、ん、…れとさ、すき、」
「おれも、」
いきをすいたくてうすくくちをひらくとれとさんのあったかいしたがはいってくる。うそ、うれしい、しあわせ。
「ぁ、は、んんっぅ、」
あたまのなかでぴちゃぴちゃっておととおれのこえがひびいてちょっとはずかしい。
いとをひいてれとさんのかおがはなれていき、おれはまたねむりについた。
side rtrt .
_____やらかした。
静まり返ったキヨくんの家でひとり考えを巡らせる。
ガッチさんからキヨくんを連れて帰って欲しいという連絡があって、そのとき一緒に居たうっしーも一緒に行って…
キスを、した。キヨくんと。
いやそれもよくわからない。酔った勢いだったのか…?それとも、いや、それはない、はず。キヨくんは女性が好きなはずだ。おれはきっと相手にすらならない。
なら、と甘えた考えをする頭を振る。墓場まで持って行こうにもうっしーにはもう言ってしまっているし、ガッチさんにもきっと気付かれている。または、うっしーがバラしている可能性もある。だってあのふたり、付き合ってるし。
キヨくんが酔ってもきっとガッチさんなら自力で連れて帰れるだろう。それを、わざわざおれを呼んだということは。
…ガッチさんなりの、応援ってことかな。
それなら、おれも頑張るしかない。キヨくんが覚えてない可能性もあるが、…そのときぐらいは甘えてもいいだろう。
そんな言い訳を並べていると、ふいにすすり泣く声がした。
「キヨ、くん…?」
「ぁ、え、レトさん、なんで、」
そっと部屋に入ると目を赤くしたキヨくん。びっくりしたように見つめられるが、覚えていないのだろうか。…そもそも何故泣いているのだろうか。
「ぁ、ぅ、ごめ、れとさ、」
「いいから、」
謝罪を口にしながらも意思に反したように泣き続けるキヨくんの横に座り背中をさすり続けると、キヨくんも落ち着いてきたのか深呼吸をした。
「…はぁ、ふぅ…ごめん、ありがと」
「別にええけど…どうしたん?」
「…あ、いや、別に…なんでもない」
なんでもなくはないやろ。そっと目逸らしたの気付いとるからなこっちは。
と言いたくなるのを抑え距離を詰める。おれの人生がかかってる…かもしれない。
「ねえ」
「…ちょっと…悲しい夢見ただけ?」
「なんでそこでハテナがつくん。」
「ねえもういいでしょ、帰ってよ」
「よくないよ。…ねえおれやっぱり諦められないよ」
「なにが、」
左手同士をそっと重ねるとキヨくんがびくりと反応する。ほんのり朱に染まっている耳は、泣いたせいじゃないと思いたいけど。
ゆっくり深呼吸をして、声が震えていることに気付かれないように言葉を紡ぐ。
「好き。お前のこと、好き」
「ぇ、」
「おれと、付き合ってください」
煩いぐらい心臓の音がする。右手を口に当てるようなしぐさをしたキヨくんの首は、襟足と同じ色になっていて。
「…うっしーは」
「はぁ?」
「うっしーと付き合ってるんじゃないの?」
「そんなわけないやん。ガッチさんにころされるで」
「…あ、そーなの…」
なんだかおかしくてくすりと笑うと、涙の跡を残しながらも笑顔のキヨくんがこっちを向く。
「なんだ、じゃあ俺のただの勘違いじゃねーか」
「え、逆にキヨくんはおれがうっしーと付き合ってると思ったの?」
「いや、だって最近避けられてたし…うっしーと二人で飲みに行ってたらしいから、そうなのかなって」
「ああ、あれ嘘」
「…は???」
キヨくんが心底意味が分からないという顔をする。…気付いてないのかな、おれが最近忙しくしてたってこと。
「全部うっしーとガッチさんに協力してもらったんだ。キヨくんがおれのこと好きになってくれるように」
「あ、ええ?…じゃあ、ガッチさんがうっしーに最近避けられてたってのも嘘?」
「嘘だと思うよ。ガッチさんたらトイレの時までうっしーに付きまとうんだもん、避けようにも避けられないよね」
「マジか…」
ちょっと引いたような目をするキヨくん。わかる、めっちゃわかる。
「…じゃなくて!」
「はいっ!」
「キヨくんは?」
「…え、」
「キヨくんはおれのこと、好き?」
逃げられないように右手も掴んで、目線もしっかり合わせたまま。
しばらくそうしていると、それ以上赤くなるんだ、と思う程顔を赤くしたキヨくんが小さく頷いた。
「俺も、…レトさんのこと…_@すき、です…_」
「………もー!!言わせないでよね、レトさん」
「ごめんごめん。可愛かったから、いじわるしたくなっちゃった」
「ね、それよりさ、ちゅーしよ、」
「え、」
唐突に出てきた言葉に頭が真っ白になる。ちゅー、ちゅー???
「俺あんま覚えてないからさ、もっかいしたい」
「…だめ?」
おれより背高いのに上目遣いで言ってさ、もうほんとずるい。可愛いから許すけど。
「だめなわけないやん」
「え、ちょ、そこまでは、」
組み敷いた体から上がる苦情は無視することにした。
言い訳しておくと先月に書いたやつなんですよぉ…👉️👈️あと不穏ばっか書いてるからこういうの苦手よ。最近でも一番文章力無かったやつなので許してください。許されないか。
極狭の内輪だけでわちゃわちゃしてる人なのでルールをほぼ知りません。ダメなとこあったらマロにでも投げてくれ。あと使い方教えて???
小説はこれからも別のとこメインで書く予定なのでごくまれにしか載せません。読みたかったら言ってね。
ちなみにネーミングセンスは終わってるのでずっと(1)とか(2)とか番号振るだけですこれからも。センス分けてくれ。
以上言い訳が多い人からでした。
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