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最初のめめさんと男の人のところでカツ丼が頭に浮かんだのが俺だけではないと信じていたい いやーそれにしても全員飲み物のチョイスが…ちなみに俺だったらファンタ一択ですね それにしてもめめさんの考え方いいですね嫌いな考え方だけど好きです らてさん義足!?こーれは美味しい、最高ですねぇ!妹さんなむなむ。 処刑台!?男のロマンですよ!絞首刑ですか?電気椅子ですか?それともギロチン!?自傷ってのも気になりますねぇ! 次も楽しみ!
-zn side
その部屋に足を踏み入れる。
そこも変わらず一面が真っ黒の部屋が続いていた。
だが、奇妙なモノが映し出されている。
芽々「…」
胡霸「は…?」
部屋の中央に存在するは、芽々さんと話す、一人の男性。
どこかの映像のようだ。
何かを口にしているが声は聞こえてこず
二人はしばらく会話を続けたかと思えば、
男性は目を見開いて、その顔を真っ青に染めていく。
その後、自身の顔を手で覆ったかと思えば、膝から崩れ落ちた。
まるで絶望に打ちひしがれているように。
芽々さんはその男性の背中を一度さすったものの
その表情には、微かな笑みが浮かんでいた。
次の瞬間映像にノイズが走り、ブツリと切れる。
すると、そこには無かったはずの丸いテーブルと
それを囲むようにして置かれた五脚の椅子が現れた。
壁際には自販機も設置されている。
ここで休めということだろうか。
胡霸「おい、魂檀芽々。今の映像はなんだ?」
芽々「さあ、何だったんでしょうね?あまり覚えていなくて」
胡霸「はあ?」
胡霸さんの問い詰めにニコッとしながら答える芽々さん。
芽々「まあそれは置いておいて、何か飲み物でも飲みましょうよ」
麗扠「いいんじゃない」
麗扠「多分、休憩室ってことだもんね」
椎名「あれ、これ金入れなくても飲めるやつですよ」
椎名さんの言葉通りこの自販機は、押せば飲み物が出てくる仕組みのようだった。
芽々「あ、コーンポタージュあります」
これにしようかな、と呟いている芽々さん。
善「変わってますね…」
芽々「善さんも飲みます?」
善「僕は白湯でいいです」
芽々「…あなたもだいぶ変わってませんか」
芽々さんの呆れたような視線をスルーして白湯を選択すると、横から声がする。
胡霸「…飲む気にならない」
椎名「こういう時ぐらい息抜きしましょうよ」
麗扠「そうだよ、そのための部屋だと思うけど」
胡霸「‥仕方ない、おしるこでも飲むか」
麗扠「こんなところで…??」
変わってる人しかいないのかもしれない。
全員が手に飲み物を持ち、椅子に座る。
いつも通りの笑顔で芽々さんが口を開いた。
芽々「どうです?何か世間話でもしましょうか」
芽々「誰かへ聞きたいことでも良いですよ」
胡霸「全員お前に聞きたいことはあると思うけどな」
あの映像のことだろう。
麗扠「開口一番悪いけど、あれ、なんなの?」
芽々「まあ何か相談を受けたときでしょうね」
善「相談屋でもやってるんですか?」
芽々「それは秘密です」
手に指を置いて告げられる。
芽々「私は相談を受けるとき、本人が一番望んでいる答えを出しているつもりです」
芽々「それが仮に酷なことであったとしても」
椎名「そうなんですね」
麗扠「でも、さっきの映像は望んだ答えを言ってなくない?」
麗扠「明らかに男性は絶望していた」
芽々「そうですね、私は何か酷いことを言ったんでしょう」
そんなつもりが無かったかのように、笑みを浮かべながら続ける芽々さん。
芽々「ですが、心の中では否定したいことなどを、私が代弁しているつもりです」
芽々「ほら、審判討論でもあったでしょう?」
芽々「夢を追いかけていた人間」
芽々「夢って、叶えるのはすごく難しいことだと思うんです」
芽々「やはり実力や、才能が必要。勿論努力でもカバーはできると思います」
芽々「でも、心の奥底では誰かに言ってほしいのかもしれない」
芽々「“君には実力がないよ”、“もっと有意義な時間を過ごしな”、とか」
芽々「一応心理学なども専攻しているので、ある程度は察せるんです」
芽々「まあそれで人が死のうが、私の関与する話ではないので」
そこまで続けた芽々さんを制すかのように、麗扠さんが口を開く。
麗扠「もう十分だよ、十分」
胡霸「まるで神様気取りじゃねえか」
芽々「まあ、ぶっちゃけてしまうと…」
芽々さんは嘲笑のような笑みを浮かべた。
芽々「人の生き死になんて、どうでもいいんですよね」
芽々「他人が死んでも、自分が死んでも…」
少し声のトーンを落とした芽々さんはその後、普段の声に戻り、喋った。
芽々「では、私の話はこれぐらいで。空気も悪くなってしまいましたし」
胡霸「ま、そうだな。もう聞きたくねえ」
芽々「酷いですねー…」
芽々「個人的には、麗扠さんの話が聞きたいです」
麗扠「私?」
椎名「確かに、脚のこととか気になります」
善「脚??」
話についていけない。一体何があったんだ。
麗扠さんは言いたくなさそうにしていたが、決意したかのような顔になり、告げた。
麗扠「私、義足なんだよね。過去、事故に遭って」
麗扠「バイクに二人乗りをしてた。それで、後ろに座ってた私の妹が」
麗扠「…死んだ」
酷く辛そうな顔で続ける麗扠さん。
芽々「家族を失った、とはそのことだったんですね」
麗扠「そう。ちゃんと規約は守ってたんだけどね、私の不注意で」
そうだったのか。
椎名「人は見かけに寄らないって話っすね」
麗扠「私としてはそこ二人の話も気になるけど」
善「はい!聞きたいです」
芽々「私と椎名さんですか?特に何も_ 」
そう、芽々さんが続けようとしたときだった。
背後で音がする。
振り返ってみれば、また新しく扉が現れていた。
赤い文字が書かれている。
自傷で完成した咎を裁く時間です
処刑台を用意しました
さあ どうか笑ってください