テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
これは、僕と妹と彼の、長い長い逃走劇で。
いつか終わりの来る、物語。
ー ー ー ー ー ー
ー キーンコーン カーンコーン …
予鈴が頭に鳴り響く。その予鈴は、僕らに午後の授業まであと10分であることを知らせた。
そこで僕についての話題は終わり、希咲羅も次の授業へと意識が向いたようだ。
午後の授業が終わるまであと2時間。そして部活の時間、帰宅時間を入れても合計5時間。
5時間後には、家に帰る必要がある。
(辛苦)
という言葉が、今の自分に1番合うと思う。
ー ー演劇部の活動は、そこそこ楽しい。
自分の内なる感情を、演技を通してさらけ出せるから。
自分の存在意義を証明出来るから
そして、人々を笑顔に、或いは感動させることが出来るから___…
でも、その時間は続かない。
最終下校のチャイムが耳に届く。
辺りも暗くなっていて、早く帰らなければならないという現実が突きつけられる。
あぁ、本当に憂鬱だ。
コメント
1件
うわ…表現とか書き方とかめっちゃ上手すぎる…。 心情とか何が今起きたかとか分かり易すぎる。 まじで天才だし、神すぎる…