テラーノベル
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後編
その遊びに行く予定だったショッピングモールに着くと案内掲示板を見て指を指す。
「ここ、ここがいつもりうら達が行く場所。」
「あとは…うん、ないくんだったらこのアクセサリーショップとかにも行くよ」
そう言ってつつつ…と指でなぞる。
それに合わせて俺がここに行ってからこっちに行こうか。と指示を出すとりうらは何かに驚いたのか目をまんまるにさせてこちらを見詰めてくる。
「…あぁ、うん。そうしよっか」
そう言ってなにも言ってこないから俺が聞き返すと「あはは」なんて笑いながらゆっくり口を開く
「ないくんはどこのないくんでもないくんなんだね、効率勢すぎるでしょ」
なんて高笑いするからそういうこと、って納得したきり足を運ぶ。
お前が俺のこと効率勢っていうのであればそれに応えてやるよ、なんて心の中で唱えて、足を弾ませる。
コツコツと鳴らせて進んでいく景色を楽しみながら歩いていくとドンッ後ろの方で何かがぶつかる音がする。
「…ないくん!?」
その声は先程まで一緒に居たりうらの声…より低めの声だった。
「りうら!?」
なんていいながら振り返るともう片方の俺達も再開できたことが喜ばしかったのだろう、抱き合っていた。
…なんであれで付き合ってないん…??
「ないちゃんじゃなくてないくんなんだね、今日は」
「カツラがなかったんだよ、…ボーイシュ女子にしようにも服もかっけぇのしかなかったし」
そう言ってもう片方の俺のことを指差すと、りうらも目だけ彼の方に向けてなるほどって呟いてた。
俺達2人…いや、4人はそれぞれ2列になって歩き出す。
…歩き出したのに、なんで…
「なんで俺が俺と一緒に歩かないといけないの…?」
「えー、いいじゃん。ないこの隣にないこがいるのおもしろーい」
ゲラゲラ笑う俺を結構強めにしばいてやると「いてて」って笑ってた。
先導して歩いていたあっちのりうらが言葉を次ぐ。
「こっちのりうらオシャレじゃないからね、りうらがオシャレを教えてあげないと!」
手元でぽんと手と手を弾かせて今度はその腕を俺のりうらに伸ばしてた。
そのままぐいーっと引っ張って近くの服屋に入り込んでた。
…そういえばここって、りうらが目指してた服屋だったな。
なんて考えている内に俺の隣りにいたはずのないこも入っていくのが捉えられたから俺も足早に服屋の中に入っていく。
既に楽しんでいたりうら2人は「これは?」「こっちも!」なんて言い合いながらもう試着室に入り込んでた。
…全く、今日は初兎ちゃんに変わってりうらの面倒を見てやりますか。
「ないこー、俺の服も買って」
「買わないけど一緒に回ってやるよ」
ため息混じりにそう言うと目の前のないこはにひひ笑いながら走り込んでった。
…ついでにこいつの面倒も見てやるか。
服を見終わって恐らく満足したであろうりうら2人は服を買ってにっこにこで俺達のもとに駆け寄ってくれた。
抱きついてくるんだよ?可愛いに決まってんじゃん。隣が付き合っていないの謎すぎるけど。
「ないこお兄ちゃんも服買ってくれてありがと」
「お兄ちゃんってなんやねん、…年上だし買ってやらないのはプライドが傷つく気がしただけ。」
なんて言うとないこは「素直じゃないな〜」ってにやにやしながら俺の頬を突っついてくるからやめろ!って腕を払ってやった。
「…アイスでも食いに行くか。」
「え!ないちゃ…くんの奢り?!」
目を輝かせてそう言ってくる。…くそ、俺の弱いところを完全に理解してやがる。くそ。
大きいため息を付いてそのままフードコートの方へと足を動かせるとみんながまって!って着いてくるから。少しばかり可愛いなって思ってしまったのは秘密。
「〜んま…ありがとーないくーん…♡」
そういいながらアイスを頬張るりうらを眺めてると今度は幸せそうな表情から軽く睨んでくるから笑ってやると今度は拗ねてた。
表情がころころ変わるから可愛いんだよな、うちのりうらは。
それに比べてあっちは何だ?あれ。
俺達と真逆じゃないか。
「なーいくん、あーん!」
「…ん、うま」
「ないくん、コーヒー好きでしょ。だからこれにしたの〜」
だめだ、俺達にとっては真逆して見るだけ目眩がしてくる。
それを見詰めてると感じとってしまったりうらは俺の顎を掴んで見つめ合うような体制にしたかと思ったら自身の含んでたスプーンでアイスを取って俺の口の中に無理やり放り込む。
「…あーいうのしたいんだったら言ってよ…」
むすっとした表情を浮かべてそう言ってくる。危ない、ぶっ倒れるところだった。衝撃波がすごすぎて。
「別に、?俺はりうらにあーんしたい派だからりうらこそしてほしかったら言ってね」
今度はそう言って頭を撫でてやると満足気に笑顔を浮かべるから今度こそ一瞬視界が揺らいだ。
危ないよ、この子。犯罪犯しちゃうんじゃないの?可愛すぎて。
「…で、どうすんの?お前らはどうやったら戻れるん?」
「知るか。」
…なんか冷たく態度を取ってしまう、俺なのに…。
でも当の本人はあまり気にしていなさそうで、すぐにどうやったら帰れるか考えてくれた。
俺も考えないと、なんて考えるが本当に思いつかない。
「もう、1日ここ過ごせば帰れるんじゃない?」
アイスを食べながらだからもごもご言わせながらそう発すりうら。
それに合わせて相手側のりうらが「たしかに!」って声を上げてた。
…たしかになぁ、なんて思いながらも気づけば話題は次のに移り変わっていた。
「1日限定こっちで遊んできなよ!」
「りうら達のおうちでないくん達をコーディネートしたーい!」
楽しそうに笑い合ってるから俺も一緒にふふと笑ってるとどちらものりうらが嬉しそうに俺のもとに駆け寄ってきた。
…ないこ、お前、顔やばいぞ。って伝えようとしたけど強すぎて声出なかった。
嗚呼、なるほど。2人は両片思いね。
「っし、じゃあコーディネートしてもらおっかな」
「ほんと!そっちのないくんメイク得意なんだよね?お化粧したかっこいいないくんも見たい!!」
なんてりうらが言うと今度はすごい傷ついた表情をもう1人のないこが浮かべていた。…そりゃあそうだよな、化粧していない自分からしたら負けた気ぃするよな。同情する。
そんな俺達を置いて、先に行ってしまったりうらたちを追いかけながらもう1人の俺の腕を掴んで俺達はりうらたちを追いかけた。
end
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