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紬、仕事を終えて外に出る。
湊斗が待っていて、
(湊斗)「おつかれ」
と、声をかける。
(紬)「え、どしたの?」
(湊斗)「俺もさっき仕事終わって。ご飯でも行こうかなーって、紬と」
(紬)「行こ行こ。お腹減ったー」
と、歩き出す二人。
(湊斗)「·····(空を見て)晴れてるね」
(紬)「(空を見て)夜に晴れてるって言う人いるんだ」
(湊斗)「晴れてるよ。月出てる」
(紬)「(笑って)そういうとこ好きだなぁ」
(湊斗)「·····想」
(紬)「·····ん?(と湊斗を見る)」
(湊斗)「会えたの?」
(紬)「会えないよ。会えない会えない」
と、笑って誤魔化す。
(湊斗)「会えたらどうすんの?」
(紬)「別にどうもしないよ。だって私、ね。覚えてるでしょ。高校卒業してすぐ」
(湊斗)「·····」
(紬)「振られてるし。好きな人できたって。今更私も、なんの未練もないし。こっちこそ好きな人いますけどって感じだし」
と、湊斗の手を取る。
手を繋いで歩く二人。
(湊斗)「·····」
(紬)「ただ、元気でいてくれたらそれでいいっていうか。もう時効だしさ、今ならもう、なんもダメージなく聞けるもん。その好きな人とどうなったの? とか」
湊斗、辛くなって、泣きそうになるのを堪えて、
(湊斗)「·····うん、話したいよね」
(紬)「ね。私ね、あ、これももう時効ってことで許して」
(湊斗)「ん?」
(紬)「私ね、佐倉くんの声が好きだったんだよね」
(湊斗)「·····」
(紬)「だから話したいっていうのはある。あ、怒んないでね。怒んないか、そんなことで」
と、笑う。
湊斗、耐え切れなくなり、紬の手を放す。
立ち止まる二人。
紬、一瞬驚いて固まり、すぐに笑顔で、
(紬)「·····あ、高校生のときの話だよ?」
湊斗、泣きそうになり、顔を隠す。
(湊斗)「わかってる、わかってる·····」
(紬)「え、ごめん、ちょっと冗談っていうか·····」
湊斗、顔を上げ、気丈に振る舞って、
(湊斗)「違う違う。妬いてるとかじゃないって。怒ってないから。ごめん、想の話とかして」
(紬)「ううん、別に、全然·····(冗談になるよう大袈裟に)あっ、湊斗の声も好きだよ!」
(湊斗)「(笑って)いいって」
二人、緊張が解けたように笑う。
紬、「手繋ごう」と手を差し出す。
手を取る湊斗。
歩き出す二人。
四葉わう
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コメント
1件
うおおおおお第17話泣ける…!!😭✨ 紬が「佐倉くんの声が好きだった」って過去形で笑いながら言うとこ、湊斗が手を離して堪えるとこ、もう胸がぎゅってなったよ…!「そういうとこ好きだなぁ」のあとの「想」の呼びかけ、まだ何かあるんじゃないかってドキドキした。二人の間にある見えない距離と、それでも手を繋ぎ直す優しさが切なすぎる…続きが気になって仕方ない!ヒナさん、このエモさ、やばいです…💕