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唇が触れた瞬間、ナムギュの身体が強張った。それは怒りなのか、拒絶なのか、それとも別の感情なのか――ミンスには分からない。


ただ、ナムギュが初めて自分に逆らわずにじっとしていることだけが、事実だった。


「……っ、は……っ、おい……!」


ミンスが唇を離した瞬間、ナムギュは荒い息を吐きながら睨みつけてきた。

だが、その瞳の奥には、どこか動揺が滲んでいる。


「ねえ、ナムギュ」


ミンスはナムギュの頬を撫でる。

その手つきは優しくもあり、どこか冷たかった。


「君はさ、僕のことずっとバカにしてたよね」


「……あぁ?」


「弱い、ヘタレ、臆病者……全部、僕に言ってた」


ナムギュの喉がごくりと鳴る。


「でも、今こうしてるのは誰?」


ミンスは再びナムギュの唇に指を這わせる。


「君は、僕をどうにでもできると思ってた」


ナムギュは何か言いかけたが、ミンスが指を口元に押し当てると、そのまま言葉を飲み込んだ。


「……もう、違うよね?」


ナムギュは黙ってミンスを睨みつけた。

そして、ミンスはそれを肯定と受け取ることにした。


「僕はね、君を壊したいんじゃない」


ミンスは、そっとナムギュの頬に唇を寄せる。


「君を、僕のものにするんだよ」


その言葉に、ナムギュの身体が微かに震えた。


ミンスはそれを見逃さなかった。

そして、自分の中に芽生えた支配欲が、ぞくりと背筋を走るのを感じていた。


ナムギュの肩が小さく震えている。

寒さのせいなのか、禁断症状のせいなのか、それとも――


「……お前、本当にどうかしてる」


ナムギュがかすれた声で呟く。

しかし、ミンスを突き飛ばすわけでもなく、ただじっと見上げていた。


「うん、僕もそう思うよ」


ミンスは笑った。

それは、ナムギュが知っている弱々しい笑みではなかった。


「でも、君のせいなんだよ」


ミンスはゆっくりと、ナムギュの手を取る。

いつも乱暴に人を突き放し、誰かを見下していたその手。

だが今は、ミンスの指に絡め取られ、逃げられなくなっている。


「僕、君が嫌い」


ナムギュは目を細める。


「俺もだ」


「でもね――」


ミンスはナムギュの耳元に口を寄せる。


「今は、それだけじゃない」


「……は?」


ミンスは何も言わず、ナムギュの首筋にそっと舌を這わせた。


「っ……」


ナムギュの喉が震える。

ミンスはそのまま、跡が残るくらい強く吸い付いた。


「おい、やめ――」


「やめてほしい?」


ナムギュは息を詰まらせる。


「いつもみたいに、僕に命令すれば?」


ナムギュは言葉を失っていた。

ミンスはそんな彼をじっと見つめる。


「……君は、もう僕に逆らえないんだよ」


そう囁くと、ナムギュの指が微かにミンスの服を掴んだ。

拒絶ではなく、縋るように。


ミンスはその仕草に、優越感を覚えた。


「ねぇ、ナムギュ」


「……何だよ」


「もっと、僕を見てよ」


ミンスはそう言いながら、ナムギュの唇を再び奪った。

今度は、容赦しなかった。

奥まで舌を絡め、ナムギュが息を詰めるのを感じる。


ナムギュの指が、ミンスの背中に爪を立てた。

それは拒絶ではなく、抗いながらも抗いきれない、曖昧な反応だった。


ミンスは、それを許さなかった。

ナムギュが完全に自分のものになるまで、決して。

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コメント

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ユーザー

新しい扉が全開になりましたありがとうございます楽しみすぎてやばいです

ユーザー

つづきがたのしみすぎふ

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