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起床時間 4時30分
回らない頭を使いながら準備をしては家を出た。
早朝5時から9時までの4時間、私は働く。といっても、早朝が一番やることがない気がする。
お客さんはもちろん来るけれど、夕方よりも仕事は無いかもしれない。
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「おはようございます」
「おはよう〜〜、眠いねほんと。」
「この後学校ですもん、私。」
「いつも凄いよね、ほんと。」
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太陽は仄かに顔を出しているけれど、未だに暗い外を見た。この時間帯から来るお客さんは、愉快なおじいちゃんが多い。
お陰様でよく話すようになった。
ただ近くに高校があるのもあり、朝からは学生たちも来るわけだ。
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─────── 去年までは私も制服を着ていたのに涙が出そうになる。
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高校時代何かしらあった訳でもないけど、ただあの日々は限りなく青かった。馬鹿やっても許されて、すこしはしゃいで、ってしてもう来ない高校生活を楽しんでいたんだ。
テストもあったけど、それでも楽しかった。
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「おはようございます、引き継ぎありますか?」
「特にはないかな。あっそうだ、忘れ物があるから、その人が取りに来るって。何時かはわからないけど。」
「わかりました、渡しておきます。」
「お疲れ様〜〜。」
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5:00 A.M.
まだ薄暗い世界の中、ここが光の世界とでも言うかのようにと、お客さんが来店する。
無機質な来店音。
「いらっしゃいませ、おはようございます〜。」
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トイレ掃除をしてから、やることは一切無くなった。別にない訳では無いのだが、栄養ドリンクは鈴木さんがやってくれたし
煙草の補充は後でやろうと思う。
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─────── マイルドセブン 6mm 100’ s 。
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「あーーー……………、うっっざ。」
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煙草や酒という類のものは大嫌いである。元々強い匂いというものに耐性がなく、柔軟剤やシャンプーの匂い付きでも、ダメなもので
だから、コーヒーの匂いやタバコの臭いには、うぇっとしてしまうのだ。
これは花粉症も関わってきていることであり、兎に角鼻が敏感で匂いにだけ敏感なもので。困ってしまう。
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「お預かりいたします。」
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5:35 A.M.
朝がやってくる。
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コメント
2件
鈴木って私の名前
アカウント変えるんですか? アカウント変えるなら教えて欲しいです。