Blood.

それからあかりとはずっとその話をした。

それから約3年が経ち、私は中学を卒業した。

私はサマサンを3年間応援し続け、私が高校へ進学したと同時に、お父さんがサマサンを脱退することが報告された。

『これはサマサンの活動が苦しかったなどといった理由での脱退ではありません。最高のパフォーマンスをやり通してこそ最高のアイドルだと、私は思うからです。体力的にもそれが厳しくなり、この決断を下しました。私はこれをもって芸能界から離れますが、私を応援してくださった皆さんの事は忘れません。今まで本当にありがとうございました！』

その動画が更新され、私が見終わったあとすぐ後ろで母の携帯が震えた。

「もしもし。」

母が穏やかな顔で電話に出た。

「おかえり、お父さん。」