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現在。
私は今……茶室に居ます。
何故かって?それは勿論。客人にお茶を出すため。
皆さん和室で過ごすのが初めてのようで、目を輝かせている。可愛い。
「お待たせしました」
私はそう言って推しに紅茶を出した。
………何だこの微笑ましい空気は。別にいいけどさ。
「えっと……皆さん。どうして家に?」
「いや〜、気がついたらいたんだよね☆」
ニコライがそういう。他人事のようだ。
そして1口水を飲む。そうしたら急にフョードルが尋ねてきた。
「ナノカさん。それは一体…?」
みんなの目線が私の水にある。…そんな奇妙なものか?と思いつつ
私は答えた。
「ああ、これですか?これは水道水です」
「すッ!?」
皆が同じ反応をする。まあだいたいの人はこんな反応をするのであろう。
「そんな驚くほどの事ですかね…」
「という事は、私たちが飲んでいるこれも…」
太宰さんの発言で皆紅茶に目を戻す。そしてまた私の方をむく。
私は「ふぅ」と一息ついてからこういった。
「安心してください。皆さんのはちゃんとした水で沸かしてから入れています。 」
如何にも安心した、という顔を見せてくる。
そこで、私の腕時計のタイマーがなった。
「ああ、…もうこんな時間か」(朝の8時)
「何するんだ?」
中也さんがそう訪ねてきた。
「仕事ですよ」
それに喰らいつくようにフョードルが尋ねる。
「仕事ですか?僕が見る限りでは貴方はまだ中学生ぐらいに見えるのですが…」
「………自分で稼がないと生活できないので」
水をグビっと飲み、台所のシンクに置く。
「飲みを得た食器はそこに置いておいて結構です。ああ、それと…」
少し間を開けてから言った。
「私の部屋は、絶対に覗かないでくださいね?」
そう言い、私は再び2階にあがり、自室に戻った。
切ります