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「ふわ、ぁ…」ノビー
ベッドのそばに置いてあった時計は、今6時を指していた。
(ゆっくり準備するか、)
リムはまだすやすやと眠っている。
リムを起こさないように、そっとベッドから降り、軽く身支度をする。
(スカート、まだ慣れねぇな、…)
私服はいつも決まってボーイッシュな服装だったため、スカートのヒラヒラ具合がまだ慣れない。
(準備は終わったけど、まだ時間あんな、)
今の時刻は6時40分。登校時間は8時だから、7時50分くらいに出れば間に合うだろう。
それまで、スマホをいじって時間を潰す。
憧れのカツラギエース先輩を待ち受けにして、スマホを開いては見惚れている。
《ん、ぅ…》ノビー
「はよ」
《おはよ、って起きるの早いね》
「?、いつもはこの位だ」
《え、ほんとに?》
「あぁ」
俺の住んでる地域は比較的田舎だったから、その事もあるのだろう。
トレセン学園 食堂
(ここで飯食うのか。)
トレセン学園は全てが大きい。ここも部屋も練習場も、何もかも。
《おいしそー、何食べよっかな》
「…」
今日の献立、と書かれた写真付きのメニューを見る。
(朝からこんなに食わないといけないのか、)
リオンには多すぎる程のご飯の量に食べ切れる自身がなかった。
《こんなに食べられるかな、?》
「…なぁ、半分こしねぇ?」
《え、名案!そうしよ!》
そう言ってリムはご飯を受け取ってくる。
カウンターの椅子に座ってリムを待つ。周りを見渡すと先輩らしき人が沢山いる。
芦毛でよく食べる人に、髪型がボブでゆっくりとご飯を食べている子だったりと個性が溢れている。
《お待たせ〜》
そう言ってリムはリオンの前にご飯を置く。お盆にはもう1枚ずつ、何も乗っかっていない皿が置いてある。
「ありがと」
料理の乗った皿を受け取り、2つに分けていく。
盛り終わると、丁度良いくらいの量になった。
《まじ助かる〜、ありがとね》
「あぁ、こっちも助かった」