テラーノベル
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__ 回春 __
はーっ
吐息を冷たい自分の掌へ吹きかける
「寒…」
背丈は小学五年生程度
小柄で小さい
綺麗めな青色のコートを羽織り、
ワインレッドのマフラーへ顔を埋める。
彼が居るのは公園前。
彼は、ずっと待っている。
「あの頃」と呼べる時が やって来てたこと
気付かず忘れあぐねた 契 君の訪れ
「あれー、どこだ?」
顔を動かし、手を添える。
その姿は何処か、
過去の偉人を連想させる。
「くっそ。連絡手段がねぇ…。」
彼の充電は0%
何故、彼は充電をしてこなかったのだろうか。
ワインレッドのコートを羽織り
濃いめの青いマフラーを首に纏う。
背丈は大学2年生。
少し大柄で大きい。
彼が居るのは噴水。
彼は、ずっと探している 。
闇雲 書いては消して 貴方への便り
「元気にしていますか」 それだけが
*ただ やっと*__
「一体、何処に居るの…」
とうとう待ちくたびれたのか、
彼は携帯を操作する。
トン
と音が鳴る。
同時に、
プルルルル プルルルル
と、着信音__。
だが、
ツーーッ ツーーッ
誰も出なかった。
電話は切れた。
はぁ、
と彼は息を吐く。
「本当に…、何処」
見飽きた日々の中で 想う 過去は何故
あんなに鮮やかでいて 戻りたくなるのでしょう
「懐かしいね 」
「そうだね」
「あの日重ねたページがなびき」
*
*
「恥ずかしいね」
「どうして」
「答えられない2人に巡る春」
*
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コメント
1件
すれ違い系なのかな… 考察のしがいがある物語をありがとうございます😭!