「ははっ、ちょっとした芸術タイムってわけ?」
リリーは 沈みゆく甲板 の上で、どこか余裕のある笑みを浮かべた。
主の筆が動くたび、 甲板が波打ち、現実が歪む。
「このままじゃ、本当に絵にされるな……」
葵が 苛立ちを隠さず に呻く。
「おい、さっさとどうにかしろよ、No.2」
「はいはい、仕方ないなぁ……」
リリーは 舐めたような態度 で刀を肩に担ぎ、 主を一瞥した。
「ねぇ、“筆”ってすごいね。何でも書いて、燃やして、好き勝手できる……」
彼女の瞳が鋭く光る。
「――でもさ、筆がなけりゃ ただの人間 だろ?」
瞬間、リリーが消えた。
疾風。
空気が 断ち切られる音。
主が筆を振るう前に、 閃光のような一撃が奔る。
「――ッ!」
主の 手が弾かれた。
筆が宙を舞う。
「ふぅん、やっぱりね」
リリーは 主のすぐ横に立ち、刀をゆっくりと収める。
「お前、筆がなきゃ何もできねぇじゃん?」
ニヤリと笑う。
主は無言のまま、 筆を追おうとするが――
「それ、ダメだよ?」
リリーが足を上げ、 筆を踏みつぶした。
バキィッ!!
乾いた音とともに、主の 唯一無二の武器が砕ける。
「……っ、……!!」
主の顔が歪んだ。
異変が、始まる――。
コメント
3件
なんか筆折った……!!?続きも楽しみ!!
あああああああ筆がぁあああああああああ!!!!((えヤバい主どうすんのよ…(汗)主やられるんじゃ…?続き楽しみです、!!
今回も神ってましたぁぁぁ!!! あらららら、、、主タァンの最愛の武器ちゃんがァ、、、、!!? ピンチだぞ、、これどう乗り切るんだ、、、?? 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいいいぃ!!!!