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ゎゎ 、 最高です ... っ 夜中 に なんて最高 な ものを ... っ
nmmn 桃赤 R15
***
今日はりうらの誕生日。
ベルーナドームライブ一日目を無事成功させた俺たち六人は、達成感に包まれながら宿泊場所へ向かった。
二人部屋が三部屋。メンバーは気を使って俺とりうらを同部屋にしてくれた。
そりゃもちろん、今夜はたくさん甘やかしてやる予定だった。
軽くお酒を飲んで、ほろよく酔いが回ってきた頃。
「…うぅ、寒い…」
冷え性のりうらは鼻をすすりながら可愛らしく体を縮こませる。
俺がくすっと笑うと不機嫌そうな目でこちらを睨むりうら。その冷たい体をぎゅっと抱きしめる。
「りうら、誕生日おめでとう。愛してるよ」
本日n回目の愛言葉を囁く。
「…それ、何回も聞いた」
そう言う彼の耳は赤く染っていて、照れ隠しだとすぐに分かった。
「ふっ…お前ほんと可愛いな」
「ばか、ばかないくん」
「あったかい?」
「………あったかい」
本当にりうらってやつはツンデレの模範みたいなもんだよなとつくづく思う。
本当に、可愛いやつなんだよ、うちのりうらは。
「ないくん…プレゼント、ありがとう」
俺があげたプラチナの指輪を着けた右手の薬指をうっとりと眺めるりうら。
指輪は重すぎるかと思ったけれど、喜んでくれたから結果オーライだ。なんだか恥ずかしくなって指輪から目を逸らす。
「…なんか、結婚したみたいだね…w」
笑いながら冗談っぽくそう言ってみる。
しかし、腕の中から返答はなかった。
ちらりとその顔を覗き込むと、目を瞑って可愛らしい寝息をたてるりうらが。
今更自分の発言が恥ずかしくなる。内心聞こえてなくて良かったと思いながら、自分も眠い目を擦った。
*
ふと目が覚めて、隣を見る。
二十二歳になったのにまだ幼く見えるその顔をじっと見つめると、愛おしさが爆発しそうで。
思わず手を伸ばして、そっと頬に触れる。
すべすべで柔らかいその頬をするりと撫で、親指で唇を優しくなぞる。
きちんとケアされた唇は艶々としていて、まるで俺を誘惑するかのよう。じゃあ良いのかな、なんて都合のいいことを考えて顔を近づける。
これ以上彼に触れたら俺の中の好きが溢れてしまうのに、止められなくて。そっと唇にキスを落とす。
すると、りうらが小さく唸って寝返りを打つ。そっぽ向いちゃった、と少し残念に思っていると、彼がむくりと起き上がった。
「…あ、れ…りうら、寝てた…?」
りうらがベッドヘッドに置かれた電子時計を見て、寂しそうに眉を寄せる。時刻は二十三時五十八分を指していた。
「ねぇ…まだ、誕生日だよね」
「うん、ギリね」
何か言いたそうに髪の毛束を弄るりうら。
「なぁに、言いたいことがあるなら言って?」
そう促すと、もごもごと言葉を濁す。
「……す、て…しくて」
「ん〜?もっとおっきい声で言って」
「だからっ…キスしてほしいの…っ!!」
俺は正直驚いた。だって、普段あんなにツンツンなりうらくんが「キスしてほしい」なんてこと言うんだから。
まあ、キスはついさっきしたばっかなんだけど。
誕生日じゃなくても、これくらい甘えてくれればいいのに。
でも、このツンデレにどうしようもない恋愛感情を抱いてしまったのは俺自身だ。
「りうら、こっち向いて」
だから、今夜だけは君の言うこと、なんでも聞かせて。
「んっ……」
ぬるっと舌を侵入させると、嬉しそうに目を細めるりうら。
お互いの唾液を交換し合って、吐息までもを食す。
「はぁ……ん、んぅ」
すっかりキスに夢中になったりうらを優しく押し倒して、指を絡める。
甘い水音と吐息が響くだけのこの部屋で、二人きり。愛に濡れ蕩けた瞳と視線が絡んで口を離す。
どちらのかも分からない唾液が糸を引いて、プツンと途切れる。
「んぁ…はぁ、はぁ…っ」
時刻は零時を回った。でも君はそんなこと気付かずに俺を求める。
「ないくん、ないくん…っ」
「りうら…」
もう一度だけ唇に軽いキスを落として、邪魔な布団を退かす。
「好き、大好き。愛してる」
「ないくん、りうらも……ねぇ、早く…」
今夜だけは、時間なんて忘れて楽しんじゃおうか。