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琥楽side
雨の日。知り合いに雨が好きな子いたな、誰だっけなんて思いながら私は好きじゃない空の下を歩く。
いつも通りライブが終わって帰ってる、本当にいつも通りのはずなのになにか違う気配を感じる。自分のどこかに何か別の自分がいるみたい
そんなことを考えて歩いていると淡い紫色の髪をした女の子が傘もささずに立っているのが目に入った。服は薄着、髪はボサボサで人目のない路地裏に座り込んでいる。
…なんだろう
「ねえ、どうしたの?風邪ひくよ?」
「あ、あぁありがとうございます」
綺麗な声、発声の仕方的に歌も上手いんだろうな…ん?
「…音色、?」
「え…琥楽さん…?」
…こんなところで再開するとは思わなかった、一つ下の従姉妹である篠宮音色ちゃん
仲はいい方だけど…まあ諸事情で彼女は敬語が染み付いていて、それに影響されて私にも敬語
オーディションに参加してて寮にいるはずなんだけど…ここにいる理由もなんとなく分かる
「なんでここにいるか、分かってます…?」
「なんでだろうね」
今の「なんでだろうね」は彼女がここにいる理由じゃなくて、なんで「彼女がそういう立場」にならないといけないのか
「…分かるんですね」
「昔から誰よりも側にいたから。舐めないでもらって」
今回のオーディションのコンセプト…「傷を翼に変えろ」。そんなオーディションの中でも傷をつけようとする人がいるのか
「…もうそろそろ寮に帰ります。家には…行けないので」
…ずっと変わらない。こんなにも才能に溢れる優しい人なのに小学校の頃からずっとこれ。
いつになったら、報われるんだろう
「…好きだよ。ずっと。頼ってね」
あまり、多くは語れない。私は本当に何もできてないから。でも、気持ちは伝えたい
「ありがとうございます」
髪を一つにまとめてぎゅっと髪の水を絞り出す
ぽたぽたと垂れる水は思っていた何倍も少ない
「…傘と上着。あげるから、風邪ひかないでよ」
黒い上着とビニール傘を彼女に渡す。ガタガタと震える彼女を見て見ぬふりはできない
「大丈夫ですよそんな…あ!」
返されそうになった瞬間ぐっと押し返して走り去る。…電車乗れないや。れるちかくにのちゃんの家寄ろうかな
読んでいただきありがとうございます!
どもども星音です!
…私学生でして、考査近いんですよ。投稿頻度低くてすみません!
それでは!また次回!