テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
202
第4話 「依存の形」です!!どぞ!!!
静かだった。
さっきまであんなに息が乱れていたのに,
今は呼吸の音だけがやけに鮮明に聞こえる。
でも——
離れられない。
🔝の腕はまだ🐉を閉じ込めたままで,
少しでも動けば,すぐ気づかれる距離。
🐉「……もう満足した?」
無理やり絞り出した声。
強がってるの,自分でも分かる。
🔝「全然」
即答だった。
🐉「は?」
🔝「むしろ足りねえ」
低く落ちる声。
その言葉だけで,心臓がまた嫌な音を立てる。
🐉「……ほんと重い」
🔝「今さら?」
少し笑う気配。
でも,その目は全然笑ってない。
🐉「昔はこんなんじゃなかったじゃん」
ぽつりと零す。
その瞬間——
空気が変わる。
🔝「……昔の話すんの?」
低い。
静かすぎて,逆に怖い。
🐉「別にそういう意味じゃ——」
🔝「俺はずっと変わってねえよ」
被せるみたいに言われる。
🐉は言葉を失う。
🔝「変わったのはお前」
その声が,やけに刺さる。
🐉「……何それ」
🔝「昔はもっと俺見てた」
心臓が止まりそうになる。
🔝「なのに今は,平気で他のやつの隣いる」
🐉「平気じゃない」
反射的だった。
言った瞬間,自分で息を呑む。
🔝も少しだけ目を細める。
🐉「……あ」
まずいと思った時には遅かった。
🔝「平気じゃないんだ」
掴まれる。
言葉ごと。
🐉「……違」
🔝「違わねえだろ」
逃がさない声。
🔝「お前,自分だけ余裕あるフリすんの下手」
🐉「……っ、うるさい」
視線を逸らそうとして,
すぐ顎を掴まれる。
🔝「逃げんな」
🐉「逃げてない」
🔝「じゃあ見ろよ」
また目が合う。
近い。
近すぎる。
🔝「俺だけがおかしくなってると思ってた?」
その問いに,答えられない。
だって——
違うから。
🐉だって,
とっくに壊れてる。
🐉「……知らない」
苦し紛れみたいに呟く。
🔝はそれを聞いて,小さく笑った。
でも優しくない。
どこか諦めたみたいな笑い方。
🔝「ほんと残酷」
🐉「何が」
🔝「無自覚なとこ」
そのまま,
額がぶつかるくらい近づく。
🔝「期待させるだけさせて,
離れようとすんの」
🐉「……離れてほしいなら,離れるけど」
強がりだった。
でも——
次の瞬間,
空気が凍る。
🔝「……今それ言う?」
声が低い。
危ないくらい静か。
🐉「……っ」
🔝「試してんの?」
違う。
違うのに,
言葉が出ない。
🔝「無理に決まってんだろ」
その一言が,
異常なくらい重かった。
🔝「今さら離せるわけねえじゃん」
🐉「……っ」
息が詰まる。
🔝「お前,分かって言ってる?」
掴む力が少し強くなる。
🔝「俺がどんだけ我慢してたと思ってんの」
初めてだった。
こんな風に感情をぶつけられるの。
🐉は何も言えない。
🔝「なのにお前,
何も知らない顔して笑うから」
苦しそうに落ちる声。
その瞬間,
胸の奥が痛くなる。
🐉「……なんで言わなかったの」
やっと出た声は,
思ってたより弱かった。
🔝は少し黙って——
🔝「言ったら終わると思った」
静かに答えた。
🐉「……は?」
🔝「今みたいに,
戻れなくなるから」
その言葉で,
全部繋がってしまう。
強引なのに,
壊れそうなくらい怖がってたこと。
ずっと,
自分だけ崩れてたわけじゃないこと。
🐉「……ばかじゃん」
震える声で呟く。
🔝「知ってる」
短く返される。
でも今度は,
少しだけ苦しそうだった。
そして——
🔝「でももう無理」
そのまま,
抱き寄せられる。
今までで一番強く。
逃がさないみたいに。
🔝「今さら普通になんて戻れねえ」
耳元で落ちる声が,
どうしようもなく本気で。
🐉はもう,
何も否定できなかった。
どうでしたか!!ワクワクドキドキしましたか!!
あと2話で完結です!!!
コメント
2件
続編ありがとうございます!! ジヨンが反射的に発した言葉と、後半のタプさんが感情的になってしまうところの段階で、もう戻れないくらいの関係性になっていて、やっぱり複雑でした…。ジヨンの「離れてほしいなら,離れるけど」の発言、虚勢を張っている?ように見えました🐉ずぶずぶと沼へ落ちていく二人、似ていないようだけど、どこか似たような雰囲気を感じました🔝🐉