「貴方のことが、好きでした。」
「今はもう、好きじゃ……ないから、でも、好きだよ、」
__________________
m「ん、、おはよう、若井」
w「っあ、、も、元貴……」
m「どうかした?」
w「ん、ぃや、なんも、笑」
m「そう?じゃ、下行ってご飯食べよっか」
w「…うんっ」
いつも通り朝ごはんを食べていつも通り元貴とたくさん話す。明日の予定とか、行きたいところとか、たまに涼ちゃんがきて、3人で一緒にお話をする。
m「今日は久しぶりにどっか遠い遠い綺麗な場所に行かない?」
w「遠い、綺麗な場所?」
m「そう!涼ちゃんには秘密だよ?笑」
w「綺麗な場所なら涼ちゃん連れていきたかったなぁ〜」
m「また、行けるよ、いつでも」
w「……そっか、」
m「若井、こっち向いてよ」
w「ん、?どうしたの?」
ちゅ、
w「へ、」
m「ごめん、若井が今にも居なくなっちゃいそうな顔してたから、」
w「…どこへも行かないよ、元貴が居る限りおれは傍に居るよ」
m「…ん、、じゃあ、僕も居なくならないようにしなきゃね、」
w「うんっ、笑」
( 撫
m「髪サラサラ、」
w「んわっ、そう?」
m「うん、サラサラで、綺麗だよ」
w「元貴、頭良く撫でてくれるから、毎日ちゃんとお手入れしてるの、」
m「……なにそれ、可愛い、笑」
w「本当は教えたくなかったもん、撫でてもらうの好きってバレちゃうから」
m「最初からバレバレだし、鈍感なとこも好きだよ、」
w「ぅ、うそ、恥ずっ、」
m「ね、さっき言ってた場所、行こうよ」
w「ぁ、綺麗な場所?」
m「そ、、若井きっと好きだよ、」
w「でも、運転はおれでしょ?」
m「うーーん……そうだね、笑」
w「道案内、ちゃんとしてよね」
m「もちろんだよ、」
w「これ、今日中に着くの?」
m「着くよ、大丈夫」
w「ん、わかった」
m「僕の知らないうちに消えないでよね、」
w「……急に、どうしたの」
m「若井の横顔、儚いなぁ、って」
w「…いつも通りだよ、笑」
m「夕日、夕日の所為」
w「夕日? 」
m「うん、夕日と一緒に消えちゃいそうだなって、思ってさ」
w「消えるなら元貴と一緒がいいよ」
m「涼ちゃんは、?」
w「もちろん、涼ちゃんも一緒だよ」
m「涼ちゃん置いてったら泣いちゃうかな」
w「泣いちゃうよ、おれも涼ちゃんの立場になったら泣いちゃう」
m「…優しいね、僕も一緒に居たいなぁ」
w「いつも一緒に居る、飽きるくらいにね」
m「そんなん僕が1番知ってる、笑」
w「ん、、悪かったな、/」
m「ははっ、照れた?笑」
w「夕日の所為…じゃない、?」
m「それ、、ずるいね、笑」
w「…元貴もずるいよ、笑」
m「お互い様だから〜」
m「あ、そこ、右行って」
w「こんな、狭い道行ってどうするの」
m「僕の行きたいところ」
w「……2人きりになれる?」
m「うん、僕しか知らない場所」
w「特別な場所なんだ、」
m「そう、滅多に来れないから、今度は涼ちゃんと来ようね、笑」
w「なんで、今日誘ったの、」
m「ん?……命日だから」
w「……そっか、覚えてたのに、忘れてたや、笑」
m「それ、どっちなの、笑」
w「分かんない、けど、そんな気がしたから」
m「ふーん?あやふやだね、笑」
w「うん、最近忘れっぽくて、笑」
m「若井らしー笑」
w「なにそれ、!笑」
m「そのまんまの意味〜。あっ、そこ止まって」
w「わっ、、」
そこにはおれの視界いっぱいに綺麗な夕日の景色。空も紫と赤とオレンジで綺麗なグラデーションになっていた。
m「……どう?綺麗でしょ?」
w「…んはっ、綺麗っ、」
m「若井、なんで泣いてるの、」
w「へ、な、、泣いてないよっ、」
m「そんな顔しときながら泣いてないって嘘つけると思う?」
w「ごめんっ、まだ受け入れられない…」
m「すぐ謝らないって約束したの覚えてる?僕言ったでしょ、若井と居るとき」
w「ひぐっ、今も一緒だよ、また、どっか行っちゃうの、?」
m「僕はずっと若井と居るよ、そうしないと寂しくて消えちゃいそう、笑」
w「なんで、笑うの、辛い時は泣いていいんだよ」
m「そう、、だよね、若井聞いて、」
w「んぇ、なにっ、?」
いやだ。あれが現実になったら。おれ、どうやって生きていけばいいの…?
__________________
「滉斗、貴方のことが、好きでした。」
「今はもう、好きじゃ、ないから、でも、好きだよ、」
「好きだった、表せないほど、でも、遠くに行かなくちゃ、僕が帰ってきたらまた、皆んなで遠い遠い場所の綺麗な海を見に行こう」
「その日まで若井は僕を好きなままで居てくれるのかな、僕のことなんて忘れて涼ちゃんと楽しく過ごしてるのかな」
「……最期の言葉がそれなの?信じらんない。ねぇ、元貴、元貴は好きじゃなくても、おれは好きなままで居るから、もう元貴しか考えられなくて、涼ちゃんにも毎日心配されるんだよ、何言ってるのって、元貴の……所為なんだからねっ、 」
「今日が命日だなんて知ってたよ、忘れるわけない。例え、忘れたくても心に呪いのように刻まれてて、忘れることすら出来ない。これは、元貴が最期に残したおれへの愛なんじゃないかなって、ずっと思ってる」
「……そう、それが今、1番伝わる愛かなって、でも、正直分からないし、ぎこちないかもしれないけど、僕のことを忘れて欲しくなかったから、滉斗とずっと一緒に居たいよ、」
「おれも……一生、覚めたくないよ、一生見ていたいよ、ずっとこの空間に居させて、お願い…夢のままでいいから、おれに幸せを分けて欲しい、元貴を愛せれて幸せだった、覚めたら戻っちゃう、元貴、冷めちゃうよ、暖め直したいのに、暖かくならなくて、もう戻ってこないのかな、 」
「わかんない。けど、また逢えるから、居なくならないって約束したのに。ごめんね。また逢う時は若井、変わんないだろうなぁ、いつも通り僕に頭撫でられたら嬉しいそうな顔して、もっととか言ってくるんだろうね、考えるだけで、また若井が恋しくなっちゃうよ」
「来世はどんなだろうね、滉斗は僕のこと、覚えてくれてるのかな?」
「覚えてる絶対に、元貴も覚えててね、おれ、絶対元貴のこと、すぐ見つけるから、絶対に逢いに行くから。嘘じゃないよ」
「ははっ、好きにならないって決めたのに、また好きになっちゃうじゃん、」
ちゅっ、、くちゅっ、
「はっっ、、ん、っ、もと、き、/」
「っは、、これで最期。もう、僕とは出来ないから。でも、また、たくさん、しようね、滉斗、大好き’だよ’」
「ん、、元貴、おれも大好き、っ、だよ」
__________________
w「ぃたっ、、!」
頭に小さな痛みが走っておれは起きた。 でも、何かが違った。
w「な、なんで車の中で寝てるの…」
しかも背もたれを倒して、ひざ掛けを掛けてまで寝ていた。
寒さで曇りかかっていた窓から外を見る。その景色はさっき夢で元貴と来ていた場所と同じ景色が広がっていた。
まさか。
w「うそっ、、あれ、夢じゃ、」
理解が追いついていない。ここにはおれの車しか止まってなかった。人が来そうな雰囲気でもない。さっきまでのあれは現実?
そこでふと思った。ひざ掛け。車にひざ掛けなんて積んでいなかったはず。でも、ひざ掛けにしては可笑しいなと思いよく見てみた。
上着。おれと元貴で最近寒いからと言って色違いでお揃いの上着を買おうってなって買った上着。この色は元貴の上着だ。さっきまで元貴が着てた。本当にあれは夢じゃなかったのだろうか。どこからが夢?現実?益々分からない。
w「本当に最期だったの、?元貴、居なくならないって約束、あれ、ちゃんと守ってるよ。元貴はまだ消えちゃいないよ。涼ちゃんとおれの心の中、ずっと居るもん」
見えない、聞こえない、ただそれだけ。元貴は近くに居る。そう信じてるから。
……なんだか、頭を撫でられてるような気がした。暖かい。元貴の手のようだった。
いや、元貴の手。おれの大好きな手。感覚だけ伝わってくる。手からだけでも伝わる優しさ。そんな元貴の手も性格もカッコいいところも可愛いところも全部全部大好き。この思いは変わらない。一生。
来世でも元貴は幸せに笑ってくれるかな。寂しがらないでどうかおれを待ってて欲しい。約束だよ。
__________________
また新しいお話書いてしまった…一応これでおしまいです。
訳分からないですよね、あの、生と死の、夢と現実の、狭間を書きたかったというか…なんというか…
こういう感じのお話好きでして、書きたいと思ったのですがこのような才能は無かったようです。あと、所々、ミセスの歌詞や題名を詰めてみました。気づいてくれた方居たらすごいし、嬉しい…。
長々とすみません!
可笑しい文などあると思うのですがそこら辺は本当にごめんなさい。
では、
見て下さりありがとうございました
コメント
40件
なんですかこの好みの塊の作品、神すぎますっっそして上手すぎるっ!!
「まだ消えちゃいけないよ」が入ってるよすごい!
凄いです、、!すごい、惹き込まれました!気づいたら涙が出てきてました。 才能か、努力かは分かりませんが私は上手だと思います!お話の構造、言葉選び最高です。