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語り手:斐甍
学生の時、部活の合宿で学校所有の臨海寮に泊まった時のこと。
寮の建物は学校の旧校舎(木造)を移築したもので、お約束のごとく幽霊の目撃談が絶えないスポット。
だから行きの電車の中では部員全員で百話物語&肝試しやろうな!と大盛り上がり。
唯一霊感が強かった大斐がいい顔しなかったけど、圧倒的多数決で早速その日の夜に決行することに。
だがいざ夜になったら全員が泊まる予定の大部屋にフナムシが大量発生。みんなギャーギャー悲鳴あげまくって、結局数人単位で他の部屋に移動。
フナムシショックでテンション下がりまくり、その日は全員各部屋で大人しく就寝することに。
そして結局百話も肝試しもやらずに合宿は終了。
ところが帰りの電車の中で「肝試しやりたかったな」なんて話してたら、何故か大斐も「そうだなー」と同調。
あんなに嫌そうだったのに何故?と思ったら、フナムシ騒ぎのあった夜、みんながパニクって部屋の中で大騒ぎしている時に、窓の外からおっさんの霊が寂しそうにこっちの様子をうかがっていたらしい。
大斐は「あのおっさんもせっかく張り切ってたみたいだったのにな」と言ってた。