「残念だったな。手前がどんなに誤魔化しても、意味はねえんだ」
「そんな·····」
依頼を受けたのは間違いだった?でも、どうすれば良かったの?そして、私は今どうすればいい?
答えは簡単だ。
「で、君はどうする?逃げる?」
「真逆、そんな事する訳ないじゃないですか。それで、要求は何ですか?」
「話が早くて助かるよ!じゃあ·····此処の首領を出してくれないかな」
此処の首領。つまり、所長か。
「所長をどうする心算ですか。そちらに渡せば、彼の行った事を見逃してくれるのですか?」
「そういうこと」
所長を渡す。それは今すぐ可能な事、ではあるが最終手段。まだ他に、彼を、皆を救う方法はある。
「もし、貴方達を倒せば、仲間を囲っているマフィアは引き下がりますか?」